無声映画時代の女優、ジーン・ダーリングさん死去
無声映画の子役として活躍したジーン・ダーリングさんが現地時間の9月4日にドイツのレーダーマルク市で亡くなったと The New York Times が報じた。死因は明らかにされていないが、ダーリングさんは肺の感染症に苦しんでいたと伝えられている。93歳だった。
The New York Times によると、ダーリングさんは金色の巻き毛とキューピー人形のような愛らしい顔立ちで知られ、4歳でコメディー映画『アワー・ギャング(原題) / Our Gang』シリーズに抜てき。1927年から1929年までに46作の無声映画と6作のトーキー映画に出演したダーリングさんは、母親の意向で生後5か月の頃から芸能活動を始め、映画出演を経て10代の頃に歌を学び、1942年に「Count Me In」というミュージカルでブロードウェイデビューも果たしたという。
ダーリングさんが出演した『ザ・バトラーズ・テイル(原題) / The Butler's Tale』(2013)で監督を務めたレネ・リーヴァは、俳優、歌手でもあり、友人であった。本作はダーリングさんが子役時代に出演した映画と同じ短編コメディーとして作られた。多彩な活動を続けてきたダーリングさんは、アルフレッド・ヒッチコックのミステリー雑誌をはじめとしたフィクション雑誌で短編ミステリーを執筆したほか、何百作にも上る短編と長編小説、自伝を残している。(編集部・那須本康)