細田守監督『バケモノの子』受賞ならず!サンセバスチャン映画祭優秀作品賞決定
スペインのバスク地方で開催されていた第63回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門の結果が現地時間26日、発表された。日本から参加していた細田守監督『バケモノの子』は賞を逃したが、アニメーション映画として初めて同映画祭のコンペティション部門に選出されるという歴史を刻んだ。
コンペティション部門は、アルゼンチンのフアン・ペロン元大統領の妻で、“エビータ”ことエバ・ペロンの遺体に翻弄(ほんろう)された人たちの人間ドラマを描いたガエル・ガルシア・ベルナル出演の『エバ・ダズント・スリープ(英題) / Eva Doesn't Sleep』(パブロ・アグエロ監督)や、地元バスク期待の新鋭アシャール・アルトゥナ監督『ウェン・ア・ツリー・フォールズ(英題) / When a Tree Falls』など17作品が対象。
その中から、デンマーク人女優・監督のパプリカ・スティーンら7人の審査員がゴールデン・シェル賞(最優秀作品賞)に選んだのは、片田舎で父親と暮らすことになった16歳の青年の成長を描いた、アイスランド人のルナー・ルナーソン監督による『スパロウズ(原題) / Sparrows』。また『瞳の奥の秘密』で知られるアルゼンチン俳優リカルド・ダリンが、『トルマン(原題)/Truman』(セスク・ガイ監督)での共演者であるハビエル・カマラと共にシルバー・シェル賞(最優秀男優賞)を受賞した。(取材・文:中山治美)
主な受賞結果は以下の通り。
■ゴールデン・シェル賞(最優秀作品賞)
『スパロウズ(原題) / Sparrows』(アイスランド・デンマーク・クロアチア)
ルナー・ルナーソン監督
■特別審査員賞
『エボリューション(原題) / Evolution』(フランス・ベルギー・スペイン)
ルシール・アザリロヴィック監督
■シルバー・シェル賞(最優秀監督賞)
ヨアキム・ラフォス監督
『ザ・ホワイト・ナイト(英題) / The White Knights』(ベルギー・フランス)
■シルバー・シェル賞(最優秀女優賞)
ヨルダンカ・アリオサ
『ザ・キング・オブ・ハバナ(英題) / THE KING OF HAVANA』(スペイン・ドミニカ共和国)
■シルバー・シェル賞(最優秀男優賞)
リカルド・ダリン&ハビエル・カマラ
『トルマン(原題) / Truman』(スペイン・アルゼンチン)
■審査員賞(最優秀撮影賞)
マニュ・ダコッセ
『エボリューション(原題) / Evolution』(フランス・ベルギー・スペイン)
■審査員賞(最優秀脚本賞)
アルノー&ジャン=マリー・ラリユー
『21ナイツ・ウィズ・パティ(英題) / 21 nights with Pattie』(フランス)
■審査員スペシャルメンション
フェデリコ・ベイロー監督
『ジ・アポステイト(英題) / The Apostate』(スペイン・ウルグアイ・フランス)
■新人監督賞
ルディ・ローゼンベルグ監督
『ザ・ニュー・キッド(英題) / The New Kid』(フランス)