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大学教授が監督!東日本大震災を描く問題作『SHARING』2016年ついに公開!

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立教大学現代心理学部映像身体学科の教授でもある篠崎誠監督
立教大学現代心理学部映像身体学科の教授でもある篠崎誠監督

 映画『おかえり』などで知られる篠崎誠監督が東日本大震災をテーマに描いた問題作『SHARING』が、2016年4月23日から東京・テアトル新宿で3週間限定公開されることが決まった。同作品は2014年10月のカナダ・バンクーバー国際映画祭と韓国・釜山国際映画祭での同時ワールドプレミアという快挙を成し遂げたが、それから実に約1年半を経て劇場公開へと辿り着くこととなった。

【動画】篠崎誠監督作!映画『あれから』

 物語は、震災で亡くなった恋人の夢を見続ける社会心理学教授や、震災をテーマにした演劇を通じて被災者に共鳴していく女子大生など、いまだに不安を抱きながら暮らしている人々の深層心理をあぶり出していく人間ドラマ。立教大学現代心理学部映像身体学科の教授でもある篠崎監督が、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「新しい映像環境をめぐる映像生態学研究の基盤形成」の一環として制作したものだ。

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 ただ公的助成を受けたため、研究期間中の3年間はプロジェクト参加者が収益を得るような興行が制限されることに。公開は、研究期間が終わる平成27年度(2016年)3月末日を待たなければならなかった。その間、篠崎監督はさらに編集を重ねて作品を磨き上げた。結果、上映時間の異なる二つのバージョンを完成させ、両方を公開する。編集の違いで作品の印象がどのように変わるのか? 篠崎“教授”から観客へのお題でもある。

 篠崎監督は本作について「撮影は震災から3年が経とうとしているころ。放射性物質は相変わらず、空に大地に海に漏れ続けているのに、首相は“アンダー・コントロール”と発言。約20万人がいまだ自宅に戻ることもできないのに、まるですべてが収束したかのように、マスメディアでの原発事故報道も日を追って少なくなっている。それに対する違和感と憤りが、震災以後に感じていた不安と混じり合い、この映画が生まれました」とコメント。

 また本作を、先ごろスペインで行われた第63回サンセバスチャン国際映画祭の特集企画「ニュージャパニーズ・インディペンデント・シネマ2000-2015」に選出したプログラムディレクターの市山尚三氏は「震災を扱った作品は数多いが、そこに篠崎さんがお好きな(ホラーやサスペンスなどの)ジャンル映画の要素を加えたのが面白いところ」と魅力を語った。

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 なお劇場公開に先駆け、10月9日には京都・同志社大学寒梅館ハーディホールで「フィクションの力~3.11以降を映画で描くこと」と題し、篠崎監督が震災をテーマにした『あれから』と『SHARING』の上映とトークイベントを開催。また10月17日には、長野・松本市中央公民館でも上映と舞台挨拶が行われる。(取材・文:中山治美)

映画『SHARING』は2016年4月23日からテアトル新宿で3週間限定レイトショー公開(全国順次公開予定)

映画『あれから』予告編 » 動画の詳細
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