オスカー女優ヘレン・ミレン、初来日の監督をパチンコに連れていく宣言!
第28回東京国際映画祭
オスカー女優のヘレン・ミレンが24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭特別招待作品『黄金のアデーレ 名画の帰還』舞台あいさつにサイモン・カーティス監督とともに来場し、エレガントな魅力もさることながら、監督をパチンコに連れていくと宣言し、会場を大いに盛り上げた。この日は、ゲストとして石坂浩二も出席した。
70歳とは思えないほどの美貌……ヘレン・ミレンフォトギャラリー
伯母の肖像画であるクリムトの名画を取り戻すため、オーストリア政府を訴えた実在の女性マリア・アルトマンの数奇な運命を描き出した本作。映画のプロモーションとしては『REDリターンズ』以来、約2年ぶり2度目の来日となる。会場にやってきたヘレンは大きな拍手の歓待を受け、「とても興奮しています。ワンダフル、ワンダフル」と上機嫌な様子。
ずっと日本に来たいと思っていたというカーティス監督が「娘がインターンで先に日本に来ていて。ちょっぴり嫉妬していたんです」と打ち明ける一方で、ヘレンは「今日は監督をパチンコに連れて行きます」と宣言するなど、ユーモアあふれるコメントで会場を沸かせる。
70歳と年を重ねてもなおチャーミングなヘレンに「輝く秘訣は?」という質問が投げられると、「わたしはそんなに若くないし、寝起きはそんなに見た目も良くないわよ」とちゃめっ気たっぷりに答えつつ、「わたしは楽観的なんです。もちろん世界にはつらいことがたくさんありますけど、基本的に地球は美しい場所。この地球に生まれたことに感謝していますし、出来る限り長い間住んで、愛したいんです。それから長生きしたい理由が一つだけあります。これからのテクノロジーがどのように生まれるのか見届けたいんです。好奇心こそが若さの秘訣かもしれませんね」と付け加えたヘレン。
本作のオファーを受けた理由について「確かにオファーはいっぱい来るけど、本当にいい映画のオファーは少ない。でもこの物語には、わたしは胸を打たれました。わたしの中の女優魂が、これがいい作品だと伝えてくれたんです」と説明。
また、ヘレンの夫は『愛と青春の旅だち』などで知られる映画監督のテイラー・ハックフォード。ヘレンは、「彼がわたしの教育者であり、小津安二郎、黒澤明、溝口健二などを紹介してくれた。日本にはすばらしい映画文化があると感じています」とエレガントな笑顔で語り、会場を魅了した。(取材・文:壬生智裕)
映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』は11月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
第28回東京国際映画祭は31日まで六本木ヒルズ、新宿バルト9、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ新宿ほかにて開催中