ドラマ「火花」撮影快調!林遣都の相方役・吉本芸人ら、又吉との秘話明かす
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹による第153回芥川龍之介賞受賞作を、全10話の連続ドラマとして映像化する「火花」の撮影が順調に進んでいる。昨年11月初旬に物語の舞台のひとつでもある熱海でクランクインを迎え、サンビーチで大規模なエキストラを動員した祭りのシーンが再現された。売れない先輩・後輩芸人が成功を夢見て、現実と夢の狭間で苦しみながらも、自分らしく生きる様を描くという本作で、この日の撮影には、又吉と同じく吉本興業の芸人である好井まさお(井下好井)、村田秀亮(とろサーモン)も参加した。
林遣都演じる主人公・徳永の相方役を務める好井は「演技とか今回初めてさせてもらったんですけど、楽しいの一言ですね。緊張とかも特になく、怒られないことだけ注意して、監督の目を見ながらやっています」とにっこり。又吉とはプライベートでも親交が深く、「僕にとって、又吉さんは一番仲がいい先輩なんですよ。一時期、週7で遊んでいたくらい。『火花』を書いている途中も、カフェなんかで、『こうする、こうする』って執筆の途中経過も聞いていたくらい」とその仲良しぶりを嬉しそうに紹介する。
その時に又吉から、「お前にちょっと相談があるねんけど」と切り出され、「お前にとって漫才師って何?」と突然聞かれたという好井は、「自分も漫才10年くらいやっているので、一生懸命、いろんなことを答えたんです。でも、発売されて読んでみたら、『漫才語るようなやつは漫才師じゃない』って書いてあって……あれ? って」と裏話を苦笑いで明かす。それでも、本作への出演は本当に嬉しかったようで「僕はシンデレラボーイですよ」と満面の笑みで又吉への感謝を口にしていた。
一方、村田のほうは神谷(波岡一喜)の相方役で出演。「本が好きなんで、『火花』が出た時は買ってすぐ読んでいました。芸人にしかわからない表現が多くて、内容はすごくリアル。僕はメインのシーンでかなり泣きました。なかなか売れなくてつらい思いをしている芸人はたくさんいるんです。『火花』は芸人なら、本当に共感できる作品なんです」と村田はしみじみしていた。
好井や村田と芸人を演じる林と波岡に加え、門脇麦、NMB48(AKB48兼任)の山本彩、小林薫、田口トモロヲ、染谷将太、菜葉菜といった面々も出演する。本作の総監督を務めるのは、『さよなら歌舞伎町』『ストロボ・エッジ』などの廣木隆一で、1話と9話、そして最終話では自らメガホンを取る。そのほかの各話の監督を『凶悪』の白石和彌、『南極料理人』の沖田修一、『探偵事務所5"』の久万真路が担当する。(取材・文:名鹿祥史)
連続ドラマ「火花」は2016年春よりNetflixにて配信予定