マドンナ、コンサート中に泣く…テロ犠牲者を思い「なぜ私は踊っているの」
フランス・パリで同時多発テロが起きた翌日となる14日(現地時間)、歌手のマドンナが、スウェーデン・ストックホルムでのコンサート中に犠牲者を思って涙を流した。
ステージ上で「ショーを続行すると決めることはとても難しい判断で、胸を引き裂かれる思いだった。『なぜわたしは踊っていて、楽しんでいるの? 人々が愛する人を失って泣いているときに』って」と切り出したマドンナ。涙に言葉を詰まらせていたが「でも、それこそが彼らの狙い。彼らはわたしたちを黙らせようとしている」と続けると、「わたしたちはそんなことさせない! だから今日のショーは中止にしなかった。なぜ彼らにわたしが、わたしたちが自由を楽しむことをとめさせなくちゃいけないの?」と力強く宣言した。
さらにマドンナは「世界を変える方法は新しい大統領を選ぶことではない。人々を100人殺すことではない。全ての人に尊厳と尊敬の気持ちを持って接すること、これが世界を変える唯一の方法よ。愛だけが世界を変え得る。無条件に、理解できないもの、わたしたちと異なるものを愛することはとても難しい。でもそうしなくちゃいけない」と涙ながらにスピーチし、観客と共にテロの犠牲者に1分間の黙とうをささげ、1989年の楽曲「ライク・ア・プレイヤー」を披露した。
テロは13日夜にコンサートホールや競技場、レストランで発生。過激派組織ISは銃の乱射や自爆を繰り返し、死者はこれまでに132人にのぼっている。(編集部・市川遥)