人食いはマヨネーズ!ディープな食人トークに会場沸く
デザイナーでライターの高橋ヨシキと、人気作家・平山夢明が26日、新宿武蔵野館で行われた「食人フェスティバル2015~嗚呼、人肉を喰いたいと本能が叫んでる~」に来場し、ディープで濃厚な「食人」トークで会場を沸かせた。
【動画】無慈悲な食人シーン…『グリーン・インフェルノ』予告編
イーライ・ロス監督による食人ホラー『グリーン・インフェルノ』と、そのモチーフとなった、イタリア映画『食人族』(ルッジェロ・デオダート監督/1983年日本公開)が連続上映されるとあって、この日のチケットは即日ソールドアウト。一時は、新宿武蔵野館のサーバーがダウンするほどの大反響となった。平山は「そんなに皆さん食人が観たいんですかねぇ」と軽口をたたきつつも、大勢の観客を前に嬉しそうな笑顔を見せた。
平山から「お茶を飲むように何回も(『食人族』を)観ている」と紹介された高橋は、この日初めて同作を観たという人に対して、「幸せものだな。うらやましいですね」と“『食人族』初体験”を祝福していた。続けて高橋は、デオダート監督の自宅に行って一緒にDVDを観たときのエピソードを披露。「最初にジャングルのシーンで音楽が流れると、しみじみと『うーん、これは本当にいい映画だな』と何度も言うんです」と述懐し、「これって音楽がいいんで、オープニングの1分だけで、いい映画を観たような気持ちになるんですよね」と付け加えた。
そしてこの日の司会を務めた大場渉太は「『食人族』は今はなき新宿ミラノ座の横にあった新宿東急で上映された正月映画だったんですよ。ミラノ座では『E.T.』が上映されていたんですが、『E.T.』に入れなかった家族連れがしょうがないから『食人族』に入っていたんですよね」と証言。平山は「いいね! いいね! そういうの大事だよね! シネコンにも見習ってほしいね」と興奮気味に反応していた。
その流れから話は、イーライ・ロスの新作『グリーン・インフェルノ』へ。「『食人族』から比べると、下町からいよいよ銀座の方にまで出て来たなという感じがあるね」と平山が独特の表現で絶賛すると、高橋も「この時代によくやってくれたと思いますよね」と晴れやかな顔。さらに平山から「人食いって、映画のジャンルの中でもマヨネーズみたいなもの。何にかけてもおいしいんだよね」といった名言まで飛び出すなど、濃厚なる「人肉」トークは大盛り上がりのうちに幕を下ろした。(取材・文:壬生智裕)
映画『グリーン・インフェルノ』は12月28日より全国公開