美女同士の愛を描く『キャロル』が最多受賞!オスカー前哨戦ニューヨーク映画批評家協会賞
2015年のニューヨーク映画批評家協会賞が発表され、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが同性ながら惹(ひ)かれ合う女性たちを演じた映画『キャロル』(トッド・ヘインズ監督・2016年2月11日公開)が作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4部門で受賞を果たした。
同作は、『太陽がいっぱい』の原作で知られる作家パトリシア・ハイスミスの小説を基にしたラブロマンス。1950年代のニューヨークを舞台に、ふとしたきっかけで出会った、優雅で気品に満ちた美しさを誇る女性キャロル(ケイト)と、高級百貨店で働く女性テレーズ(ルーニー)の運命を描き出す。第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、ルーニーに女優賞をもたらした。
先日、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の各賞に輝いた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『オデッセイ』『ルーム(原題) / Room』『ヘイトフル・エイト』などは選ばれず、二つの賞で大きく見解が分かれた形となった。
ニューヨーク映画批評家協会が1935年に設立した同賞は、各批評家協会賞の中でも歴史のある映画賞。毎年12月に発表され、オスカー前哨戦の一つとしても注目を浴びている。今後も『キャロル』がオスカーレースをにぎわせることは間違いなさそうだ。授賞式は現地時間1月4日に米ニューヨークで行われる。
2015年ニューヨーク映画批評家協会賞の主な受賞結果は以下の通り。(澤田理沙/編集部・入倉功一)
■作品賞:『キャロル』
■監督賞:トッド・ヘインズ 『キャロル』
■主演男優賞:マイケル・キートン 『スポットライト(原題) / Spotlight』
■主演女優賞:シアーシャ・ローナン 『ブルックリン(原題) / Brooklyn』
■助演男優賞:マーク・ライランス 『ブリッジ・オブ・スパイ』
■助演女優賞:クリステン・スチュワート 『アクトレス~女たちの舞台~』
■脚本賞:『キャロル』
■撮影賞:『キャロル』
■アニメーション賞:『インサイド・ヘッド』
■外国映画賞:『禁じられた歌声』