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ホームレスからハリウッド女優に!人生を変えたシンデレラガールとの出会い

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本作をきっかけに女優の道を歩み始めたアリエル・ホームズ
本作をきっかけに女優の道を歩み始めたアリエル・ホームズ - (C) 2014, Hardstyle, LLC. All Rights Reserved.

 第27回東京国際映画祭で最高賞の東京グランプリを獲得した『神様なんかくそくらえ』(12月26日公開)のジョシュア・サフディ監督が、ホームレスから女優に転身したシンデレラガール、アリエル・ホームズとの出会いを振り返った。

 ジョシュアが弟のベニー・サフディと共に監督した本作。ニューヨークの路上でホームレスとして生きる少女ハーリー(アリエル)が、ドラッグと恋人に依存し、破滅的に生きるさまを描き出す。アリエル自身の体験が原案となっており、彼女の波乱に満ちた半生に興味を持ったジョシュアが、アリエルにそれをつづるように依頼したことから、映画の製作は始まった。

 それから彼女がしたのは、ニューヨーク中のアップルストアを転々としながら店頭の展示用PCを使って自伝を書くこと。ジョシュアは「アリエルはアップルストアで1日9時間くらい書き続けていたね。ホームレスには見えなかったし、静かにしていたので最初は気づかれなかったんだけど、さすがに1か月ほどたった頃に、店から追い出されてしまった。だから僕のノートパソコンを貸してあげたんだ」と笑う。

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弟と共同監督を手掛けたジョシュア・サフディ

 彼女にそこまでさせたモチベーションとは何だったのか。ジョシュアは「そりゃギャラを払ったからだよ」と冗談めかしつつも、「彼女は若くして学校をやめているので、自分の文章に赤(修正)を入れてもらうという経験がなかった。だから、そういうことを楽しんでいた面もあると思う」と振り返る。書き上がった自伝は、「ディテールや人物を描く表現力の高さにビックリした。読者をその空間に引き込む才能がある」ものだったという。

 また、「彼女は女優としても才能がある」というジョシュアは、「今、この瞬間に起こったことに耳を傾けて理解するということは、おそらく路上生活をするにあたって身についた能力だと思う。物乞いをするにも演技が必要だからね。彼女は生き延びるために演技をしてきた。だからこそ、彼女の演技は緊張感があるし、力強いものがある」と指摘する。

 路上生活から抜け出したアリエルは現在、ロサンゼルスでモデルや女優として活動。「すでに2本の映画に出演し、そのうちの1本はシャイア・ラブーフとの共演作だ」と語るジョシュアは、まさに彼女のアメリカンドリームをかなえたわけだが、彼自身は「むしろ彼女が僕の人生を変えてくれたんだよ!」と笑顔。「彼女の人生を通じていろいろなことを教えてもらった。それが僕自身をフィルムメーカーとして一段上に引き上げてくれたんだ」としみじみと付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

映画『神様なんかくそくらえ』は12月26日より新宿シネマカリテほかにて公開

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