木梨憲武、21年間続けた絵は「暇つぶし」
芸歴35年のベテランお笑い芸人・木梨憲武には、「画家」というもう一つの顔がある。テレビ番組の企画をきっかけに本格的に絵を描き始めてから21年。今年11月にはニューヨークで海外初の個展を開催した木梨は、彼の絵を「暇つぶし」だと語る。
画家活動20周年を記念し、昨年5月にスタートした日本各地での巡回展は、現在までに約37万人を動員。東京・上野の森美術館では、ピカソ、ダリの展示に次ぐ1日平均動員数の歴代3位を記録した。すっかり日本では“画家・木梨”の立場も確立した彼だが、絵を描くことについては「描き続けようと思って描いてきてないから、21年間。描きたくない時は描かないし、描きたい時に描いているだけだから……ひとり遊びが上手でしょ。俺の暇つぶしは、充実しているんです」とあっさり。気楽さを保ち続けることが、絵を描き続けるコツのよう。
そして国内を飛び出して、“現代アートの聖地”ニューヨークに無名の新人画家として挑んだ木梨。「俺のことを知らない人がギャラリーに入って、どういう顔で見てくれるのか? そもそもお客さんが入るのか? 入らないのか? そして、売れるのか? 売れないのか? ニューヨークですからね」と新たな地での挑戦にはさまざまな思いがあったことを明かしつつも、「(今後も)そういう環境があるなら、どんどんやっていこうと思う」と意欲的な姿勢を見せている。120日に及ぶ木梨の創作活動の模様は、テレビ番組「木梨の絵は世界へ!53歳新人画家のNY奮闘記」として放送される予定。
木梨の隣で彼を支え続けてきた妻・安田成美は、画家としての夫の様子を「自分が何を感じているか、一瞬の発想を逃さないように、本当に無心に取り組んでいるんだと思う。その時の雰囲気は、意外にも近寄りがたい感じで、(普段とは)違う人になっちゃいます」と話している。(編集部・井本早紀)
テレビ番組「木梨の絵は世界へ!53歳新人画家のNY奮闘記」は12月26日午後2時5分~3時30分にフジテレビ系で放送(関東ローカル)