平山あや、8年ぶり主演映画に感謝 監督も「心中」の覚悟
女優の平山あや(31)が9日、都内で行われた映画『いしゃ先生』の初日舞台あいさつに榎木孝明、池田有希子、諒太郎、岡雅史、永江二朗監督と出席。平山にとって8年ぶりの主演映画で、実在の人物を演じるにあたりプレッシャーと戦いながら演じた心境や、心温まる撮影のエピソードを語った。
本作は、第2次世界大戦後の山形県の無医村で、地域医療に尽力した実在の女医・志田周子さんの半生を描く人間ドラマ。撮影はオール山形県ロケで行われ、同県では昨年11月7日に先行公開するや現在までに約2万人を集客する大ヒット。これは県内の約60人に1人が観た計算で、平山は「(11月)7日に初日舞台あいさつでたくさんの劇場を回らせていただきましたけど、毎回満席で入れない方もたくさんいる状況でした。人も場所も空気も最高の場所で、そういう場所で撮影させていただいて、たくさんの方に観ていただけて嬉しいです」と感謝の気持ちを語った。
実在の人物を演じるだけに、撮影にはキャストもスタッフも気を引き締めて挑んだそう。永江監督は平山と初対面のエピソードについて「最初お会いしたとき、ものすごいプレッシャーと戦いながらこの仕事を引き受けたんだなと分かるくらい台本への書き込みがすごかったです。それからすごい質問攻めにあい、彼女が本気でこの映画をやるという気持ちがひしひしと伝わってきて、一緒に心中しよう、戦おうと思って臨みました」と回顧した。
平山も相当のプレッシャーがあった心境を吐露しつつ、「台本を読んだときに素直に感動しました。志田周子先生の事はこの映画をやるまで知らなかったので、監督と相談してワンシーンワンシーン、心を込めて演じようと決めました」と撮影前の決意を振り返った。
また、撮影中は県内のいろいろな人に助けてもらったという平山。実際の志田さんを知る人に声をかけられ励まされた事もあったそうで、「撮影の合間に診療所の前で白衣を着て歩いていると、本当に志田周子さんに診療してもらった事があるおばあちゃんやおじいちゃんに会う機会がありました。涙をためて『思い出します』『ありがとうね』と言葉をたくさんいただいて。わたしも一生懸命頑張らないといけないと日々言葉を受けて思いました」と心温まるひとコマを明かした。(取材・文:中村好伸)
映画『いしゃ先生』は公開中