織田信長はなぜ時代を超えて愛されるのか?小栗旬&柴咲コウも心酔
石井あゆみの同名コミックを実写化したテレビドラマの劇場版『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』の主演を務めた小栗旬、柴咲コウが、織田信長という人物の魅力について語った。
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歴史上の人物としても日本人に人気が高いだけでなく、これまでもドラマ、映画と数多く映像化され、さまざまな解釈で描かれてきた信長。本作でいまだかつてない独創的な信長像を演じた小栗によれば信長の最大の魅力は「ミステリアスなところ」。「本能寺で死体が見つかっていないことも含め、いろんな憶測をしたくなるような人。だからとっても魅力的なキャラクターと思っていた」という小栗自身も「もし織田信長が生きていたら」と推測することもあるという。「もしかしたら日本は多国籍国家になっていたのかもしれないなあとか、日本人はオランダ語だけ話すみたいなことになっていたのかなとか(笑)」。
小栗は、さらに信長には豊臣秀吉や徳川家康とは違う魅力があると続ける。「秀吉は天下統一して、家康は幕府を作って、そこからある程度、国は統制されていくんだけれども、あの人たちの場合は生き続けても途中で死んでしまっても同じような歴史の流れになったような気がするんです。でも、もしも信長が死なずに天下を取っていたら、違う歴史が確実に築かれたのではないかと。ただ、本能寺の変で亡くなったのが49歳。当時の寿命を考えると、それから先、どのぐらい生きられたのかはわからないですけど」。
一方、信長の妻・帰蝶を演じた柴咲は「わたしは男ではないのでわかりませんけど」と前置きしながらも「男の頂点であるという感じはします」と語る。「美しいものを愛でるといった審美眼を持っている中で、強さも兼ね備え、指導力もあり、勢いもある。男の美学みたいなものを全部持っていたのかなと思う」とそのカリスマ性を分析。女性という立場から見て魅力を感じるかと問うと「感じます」と迷いなく答えながら「というか、自分が信長みたいな人になりたい(笑)」と実に柴咲らしい言葉を続けた。
本作は、現代の高校生が戦国時代にタイムスリップするというSF的設定を駆使して、独自の信長像を描いた作品。「本能寺の変」の解釈も含め、奇想天外な信長の魅力に触れられるユニークなストーリー展開に引き込まれる痛快作となっている。(取材・文:永野寿彦)
映画『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』は1月23日より全国公開