オスカー女優ケイト・ブランシェット、相撲力士役に興味津々!
オスカー女優のケイト・ブランシェットが22日、六本木ヒルズで行われた『キャロル』ジャパンプレミア上映会に女優の寺島しのぶとともに登場、優雅なたたずまいで会場を魅了した。自分の新しい面を引き出すために挑戦したい役として、相撲力士に興味を見せる一幕もあった。
「太陽がいっぱい」のパトリシア・ハイスミスの小説を基にした本作は、1950年代のニューヨークを舞台に、同性ながらも強く惹(ひ)かれ合う禁断の愛情模様を描き出すラブロマンス。
黒を基調としたシックな衣装で登場したケイトは、観客の熱烈な歓声に「こんなにたくさんの方に温かく迎えていただいて、ありがとうございます。ここに一人で立っているのがちょっと心細いです。というのも、この映画は、トッド・ヘインズ監督、共演のルーニー(・マーラ)、撮影のエド・ラックマン、衣装のサンディ・パウエル、すばらしい音楽を作ったカーター・バーウェルと、たくさんの人の力で作られているからです」とあいさつ。さらに会場からの「ノミネートおめでとうございます!」という思いのこもった大きな拍手を聞くと、ケイトはにっこり。
第88回アカデミー賞で6部門にノミネートされている本作は、ケイトが主演女優賞、ルーニーが助演女優賞と、二人の女優がそろって女優賞にノミネートされたことでも話題になっている。「多くの同業者の方から認められてのノミネートなので、本当にすばらしいことだと思います。この作品は、自分とルーニーが描かれた物語なので、ルーニーとともにダブルノミネートされたということが何よりもうれしいです」と笑顔を見せるケイト。さらに女性同士の恋愛ということについても、「これはトッド・ヘインズだからこそできた映画だと思う。女性同士、男性同士というジェンダーを超えた壮大な愛が描かれている。つまり、愛は愛であるということに変わりはないんです」とキッパリと答えた。
そしてこの日は花束ゲストとして、ケイトの大ファンだという女優の寺島も来場。「観た人の心をつかんで離さない映画。二人のお芝居が本当にすばらしかったです」という寺島の称賛に、思わず照れくさそうな顔を見せるケイト。「いろんなタイプの女性を演じてこられて、しかも(『アイム・ノット・ゼア』では)男性の役までやってきて。今後、どんな役をやったら自分の新しい面が出ると思いますか?」という寺島の質問には、「力士の役なんていいかもね」とちゃめっ気たっぷりに返答してみせた。(取材・文:壬生智裕)
映画『キャロル』は2月11日より全国公開