黒沢清監督の初海外作品、今秋公開決定!フランスで撮影
『アカルイミライ』『岸辺の旅』などの黒沢清監督がフランスで撮影した初の海外作品が、『ダゲレオタイプの女』のタイトルで今秋全国公開されることが明らかになった。
本作は、ダゲレオタイプという世界最初の写真撮影法で肖像写真を撮影するカメラマンの家に隠された秘密と愛を描くホラー・ラブストーリー。主人公ジャンが弟子として働くことになった写真家ステファンの自宅では、ステファンの娘・マリーが、何十分も器具に固定された状態でダゲレオタイプ撮影の被写体となっていた。ステファンの妻・ドゥニーズも彼の被写体となっていたが、屋敷内で首をつって自殺している。マリーに惹かれ始めたジャンは、彼女がドゥニーズの二の舞にならないよう屋敷から連れ出そうとするが……。
黒沢監督は、全編フランス語で撮影した本作について「日本と何か大きく違うことがあるんじゃないかと最初は心配しましたが、杞憂でした。映画はやはり世界共通言語のようです」と語り、「日本の怪談にならったホラー・ラブストーリーを組み合わせた物語を、フランス人スタッフもキャストもたちどころに理解し、全ての作業がスムーズに進みました。そして、一本の見紛うことのないフランス映画ができあがりました」と自信をにじませている。
主人公のジャンを演じるのは、『預言者』で主役に抜てきされ、多くの賞を受賞したタハール・ラヒム。ジャンが思いを寄せるマリー役を『女っ気なし』のコンスタンス・ルソーが、写真家ステファン役を『サンドラの週末』『少年と自転車』などのオリヴィエ・グルメが務める。(編集部・高橋典子)
映画『ダゲレオタイプの女』は今秋全国公開