オスカー俳優J・K・シモンズ、カンフーマスターを次々倒す!
映画『セッション』でアカデミー賞助演男優賞を獲得した演技派俳優J・K・シモンズが、話題のアニメ映画『カンフー・パンダ 3(原題) / Kung Fu Panda 3』について語った。
本作は、龍の戦士ポー(ジャック・ブラック)の前に、長年消息不明だった父親リー(ブライアン・クランストン)が突然現れ、二人はパンダたちが暮らすバンダ・ヴィレッジを訪れるが、 同時期に超能力を駆使するジェネラル・カイ(J・K・シモンズ)がカンフーマスターを次々と倒して中国全土を制圧し始めたことで、 ポーは村のパンダたちを鍛えてカイに戦いを挑むというストーリー(カッコ内は声の担当)。アレッサンドロ・カローニとジェニファー・ユー・ネルソンが共同で監督した。
長年舞台俳優として活躍し、テレビシリーズ「OZ/オズ」などにも出演したシモンズだが、いつ頃から自分の声優の才能に気づいたのか。「ずっと前から声優はできると思っていたが、問題はそんな機会を与えられるかだった。実は1990年代に舞台『ガイズ&ドールズ』のリバイバル作品に出演していた際に、僕を含めたキャスト陣が突如CM依頼やエージェントからのオファーが増えた。でも当時の僕はCMをやりたくないが、声優やナレーションならやりたいと(当時の)エージェントには伝えていた。彼から『他の俳優もみんなそうだろ』と軽くあしらわれたよ。だが後に長年の友人で今のエージェントが、僕のやり方を受け入れたことから、声優の仕事が来るようになった」と語った。
これまでの『カンフー・パンダ』シリーズ2作と監督の演出について「個人的にこのシリーズのファンだった。最初にこの声優の依頼が来たときに唯一質問したのは、第3弾もこれまでと同じ声優、監督、プロデューサーのもとで製作するのかだった。僕は今作で初めてシリーズに参加するが、まるで舞台の世界に入り込むように目を閉じながら、アレッサンドロとジェニファーからの指示を声優として受けていただけだ」と明かした。
今作の魅力について「今作は多くのアニメ作品が目指しているものを全て兼ね備えている。それらはまず娯楽性、それにとてもおかしく、子供も愛する作品だ。さらに大人も理解できるユーモアもあり、カンフーの世界も描かれている。今作で気に入っているせりふは、ポーが師匠に訓練の難しさを伝えると、師匠は『自分にできることだけをしていたら、自分以上の人(パンダ)にはなれない』と言っていて、僕も本当にそう思う」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)