有村架純、長澤まさみの“漢気”に感動『アイアムアヒーロー』韓国ロケレポ
花沢健吾の同名人気コミックを実写映画化した『アイアムアヒーロー』の韓国ロケ現場レポート第2弾は、主人公の鈴木英雄(大泉洋)が命を懸けて守ろうとする女子高生の比呂美を演じた有村架純をフィーチャー。彼女の言葉と共に、おととし7月の撮影現場の熱気を伝えたい。
有村が本作で演じた比呂美は、人々が謎の感染で凶暴なZQN(ゾキュン)と化した市街地から必死に逃げる英雄が偶然出会う女子高生。英雄との旅の途中で、赤ん坊のZQNに噛まれていた彼女は半感染状態になるが、有村は「英雄を森の中で襲ったZQNを猫パンチで倒すんですよね(笑)。ZQNは強いから、そんなに力を入れなくても飛んでいっちゃうんです」とZQNを楽しく演じたことを明かした。
ところが、韓国の閉鎖されたアウトレットモールでの撮影では「韓国に来てから、わたしはお芝居で一言もしゃべっていなくて。ほぼ意識を失っているので」と複雑な表情。「でも、ZQNに半分なりかけている比呂美は猫みたいで、ショッピングカートに乗せられて英雄と二人でいるシーンはどこか癒されるものになっているんです」と付け加える。
韓国の撮影現場には有村そっくりの等身大の人形も用意されていたが、有村は「でも、あの人形はほとんど使われていないです」ときっぱり。「元看護師の藪が比呂美を背負って逃げたり、はしごを上がり降りするシーンが多いので用意してくれたんですけど、藪を演じられた長澤まさみさんが『有村さん本人を背負って演じたい』とおっしゃってくださって。心苦しかったけれど、嬉しかったです」と長澤の“漢気”に笑顔を見せる。
この有村の言葉を聞いただけでも、スタッフやキャストも全力で撮影に臨んでいたことがわかるはずだ。現場に潜入したその日もアウトレットモールの地下駐車場に逃げ込んだ英雄たちが、両側の出入り口から入ってきたZQNの大群に挟み撃ちになるクライマックスの攻防戦が異様なテンションで撮影されていて、大泉と長澤に担がれて逃げる有村も「“高跳び”をするZQNを見たときは、ウワッと思いました。演じられた韓国の俳優さんの動きがマンガそのままなんですよ」と興奮を隠しきれない。
そして最後には「血もいっぱい出るから、女の子は多少勇気がいるかもしれないけれど、大泉さんがとにかくカッコいいので、覚悟して観てください」とはっきり言い切った。(取材・文:イソガイマサト)
映画『アイアムアヒーロー』は4月23日より全国東宝系にて公開