ハッキングした息子の代わりに刑務所へ…「ザ・オフィス」ジェナ・フィッシャーの挑戦
アメリカのヒットドラマ「ザ・オフィス」でおなじみのジェナ・フィッシャーが、地球滅亡を描いた話題のコメディードラマ「ユー、ミー・アンド・ジ・アポカリプス(原題) / You, Me and the Apocalypse」について語った。
同ドラマは、彗星が地球に衝突し、人類滅亡の危機にある中、ロンドン郊外のスラウ、アメリカのニューメキシコとワシントンD.C.、さらにバチカン市国に住む人々を交錯させながら描いていく作品。ジェナは、NSA(米国家安全保障局)にハッキングした息子の罪をかぶって刑務所に入れられたロンダを演じた。
出演経緯について「実は『ザ・オフィス』の出演を終えてから結構長い間休暇を取って、家族と共に過ごすことを決めたの。その間にもう一人子供が生まれて、しばらく2人の子供を育てることに専念していた時期に、今作の脚本が送られてきた。脚本はとても面白くて、これまで出演してきた作品とは異なるものだった。『ザ・オフィス』ではほとんど同じセットで、同じキャスト陣とほぼ10年近くも過ごしてきたから、もっといろいろな所に行ける設定が良かったわ。今作では6か月もロンドンで過ごせたのが良かった。南アフリカやマルタにも行けた。それに、わたしはこのドラマでスタントやカーチェイスなどをこなしているわ」と役柄の幅の広さに興味を持ったそうだ。
ジェナ自身とロンダとの共通点は「ロンダは、NSAにハッキングした息子を助けるために刑務所に入っていたけれど、実生活でも母親であるわたしは、彼女が子供のためにすることに共感が持てる。さらに、彼女がどんなことをしてでも、地球が崩壊する前に家族にもう一度会いたいと思うことも理解できる。このドラマでは、普段はノーマルな人たちが地球崩壊を前に、不道徳なことをしたり自暴自棄になったりする。だから、善い人と悪い人の人間性が複雑になっていくの」と明かした。
今作は過去を振り返っていく。「最初、グループになった人たちが地下の防空壕(ごう)に居る設定から始まり、すぐに彗星が地球に衝突して世界が終わる。それからこのドラマは、このグループの30~40日前の行動から追いかけ、このグループの人たちがどのようにしてこの地(防空壕)にたどり着き、いかにこれまで生きてきたかを描いている。そのため、最初と最後を同時に見せているの」と説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)