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『レッドクリフ』ジョン・ウー監督&作曲家・岩代太郎、再タッグ作の日本公開を願う

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『レッドクリフ』コンビががっちりと握手! ジョン・ウー監督と作曲家・岩代太郎
『レッドクリフ』コンビががっちりと握手! ジョン・ウー監督と作曲家・岩代太郎

 映画『レッドクリフ』でコンビを組んだジョン・ウー監督と音楽家の岩代太郎が、再タッグを組んだ、長澤まさみ出演作でありながら日本公開が決まっていない最新作『太平輪(原題)』、そして故・高倉健さんの主演映画『君よ憤怒の河を渉れ』の原作小説を映画化する『マンハント(原題) / Manhunt』について語った。

 ウー監督は岩代のメモリアルコンサート「あっっという間の生誕50周年記念コンサート 岩代太郎とアルスラーン戦記 × アジア映画音楽」(3月27日開催予定)にゲスト参加。「まずは音楽の魅力を楽しみたい。過去の映画におけるいい思い出を思い出すきっかけにもなりますし、そこから新しいアイデアも生まれるのではないかと期待しています」と今から楽しみにしている様子だ。

 そんな二人が組んだ『太平輪(原題)』は、豪華客船の沈没事故を題材に、船に乗り合わせた3組の男女の運命を描いた作品。岩代が「印象的なショットとして、戦争や内乱などで人生を翻弄されるかのように、すすきが風になびくシーンが挿入されている。まさに映画を表すショットであり、今回のテーマ曲はそこからイメージした」と語ると、ウー監督は「すすきのシーンは台本の時点で描いてあったのですが、愛の象徴として詩的な表現が素敵だなと思いました。撮影はあまり順調にはいかず、かなりの金額がかかりましたが、岩代さんの音楽によって命のこもったすばらしいシーンになったと思います」と満足げな表情。すると岩代は、「ただ、『太平輪(原題)』はまだ日本公開が決まっていない。安保法制や集団的自衛権などが話題となる今の時代だからこそ観てもらいたいのですが……」と残念そうな顔を見せた。

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 さらに、制作が進められている『マンハント(原題)』について岩代は、「僕が音楽、美術には種田陽平さん、アクションでは谷垣健治さんも。日本人スタッフが多くかかわっています」と告白。ウー監督は「この映画は日本でも撮影を行います。わたしはずっと日本を舞台とした、日本語でしゃべる映画を作りたかったんです。両国のチームが仕事をすることによって、お互いの経験とノウハウを注いでくれたらうれしい」と思いを明かした。

 また今回のコンサートについて「伝えたいことは2つある」と語った岩代。「1つは『太平輪(原題)』日本公開のはずみになればということ。まずは音楽から楽しんでもらって、次に映画を観たいという気持ちを演奏会場から拡散したい。もう1つは、作曲家人生を振り返った時に、仕事を始めた時はちょうど湾岸戦争の最中だった。それから僕が手掛けた作品は、『レッドクリフ』『太平輪(原題)』『アルスラーン戦記』もそうですが、武力をもってして抑止力は手に入れられるのだろうかという平和への問いというものが大きなファクターを占めていたように思う。そういった点も裏テーマとしては訴えたいところです」と力強く付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

メモリアルコンサート「あっっという間の生誕50周年記念コンサート 岩代太郎とアルスラーン戦記 × アジア映画音楽」は3月27日にサントリーホールにて開催予定

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