押井守&ジブリ鈴木敏夫、再タッグ!構想15年『ガルム・ウォーズ』日本語版プロデュース!
『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の押井守監督がオール北米ロケを敢行した最新作『ガルム・ウォーズ』の公開日が5月20日に決定し、日本語版プロデューサーとしてスタジオジブリの鈴木敏夫が参加することが明らかになった。2004年公開のアニメーション映画『イノセンス』以来、12年ぶりのタッグとなる。また同時に、同作の場面カットと、鈴木が手掛けたタイトルロゴも公開された。
『ガルム・ウォーズ』は、押井監督が15年にわたる構想期間を経て作り上げた、初の英語実写映画。遥か古代、ガルムと呼ばれる部族間の戦いが続く星アンヌンを舞台に、本来は敵同士である3人の戦士が群れを離れ、共に「ガルムの真実」を探る旅に出る姿を追う。
押井監督にとって、一度は企画が頓挫したこともある念願の一本。日本人スタッフは自分を含めて7人という環境の中で外国人俳優を起用して撮影に挑み、アニメーションと実写の境界線を越えた新たな映像表現に挑戦した。
そんな渾身の企画の日本語版製作にあたり、プロデューサーとして、押井監督と親交の深い鈴木敏夫の参加が決定。吹き替え声優陣として、朴路美、壤晴彦、星野貴紀が参加し、「魔法少女まどか☆マギカ」などの脚本家・虚淵玄も力を貸す。
押井監督との再タッグに鈴木は、「押井守との出会いは、30年以上前に遡ります。当時から彼は、日本の映画を変えたいという夢に燃えていました。たがいに別な道を歩んできたけれど、こうしてたまに、交錯する事があります」と感慨深げ。さらに、「押井守が日本で果たすことが叶わず、海外で撮った、15年越しの『夢』。その日本語版をどうやって作るのか? 英語版を2度3度と見ながら、台詞の内容を一切変えずに、作品の印象を一変させてみたいと考えました。それがこの仕事を引き受けた大きな理由です」と狙いを明かす。
「そのために必要なのは、日本的情緒を表現できる声優さんと、それを演出出来るディレクターさん」と続けた鈴木は、「幸いなことに、朴路美さんという名優と、演出の打越領一さんとの出会いがあり、その目論見が実現出来ました。押井さんの大ファンである名脚本家・虚淵玄さんの協力も得て、今作品と向き合っています」と確かな手応えを感じている様子。「この日本語版を押井守が見てどう思うのか。押井さんが悔しがるのが楽しみです。笑」と語っている。(編集部・入倉功一)
映画『ガルム・ウォーズ』は5月20日より全国公開