イケメンなのにガテン系!新世代のカメレオン俳優・戸塚純貴って?
映画『ライチ☆光クラブ』に出演した戸塚純貴が、仮面ライダーから昼メロ、オネエ系に至るまで、演じる役柄によってコロコロと印象を変えるその素顔を明かした。
古屋兎丸による原作漫画を野村周平や古川雄輝、間宮祥太朗ら旬の若手を結集して実写映画化した本作。大人になることを否定した14歳の少年達が秘密基地に集い、「光クラブ」を結成するダークファンタジー。戸塚は「かなり特殊な世界観の映画ですが、この作品への出演は自分のなかで新しい表現が生まれるきっかけになるんじゃないか」という思いを胸に、科学少年のデンタク役に挑んだ。内藤瑛亮監督と話し合いながら役柄を作り上げ、アウシュヴィッツで人体実験を繰り返したナチス親衛隊の将校、ヨーゼフ・メンゲレをイメージしていたという演技は見ものだ。
そう聞くと気難しいアーティスティックな俳優かと思えるが、「好きな映画は?」という質問に『マスク』と即答するコメディー好き。その鑑賞方法も独特で「小さい頃からジム・キャリーに憧れていて、『マスク』を雨の日に一人で観るのが大好きでした。田舎で育ったので雨の日は外を出歩く人が少なくて(笑)。雨の音だけが聞こえるような静けさのなかで『マスク』の世界に入り込み、映画を独占する感じがいいんです。ビデオが擦り切れるほど観ました」と楽しそうに語る。
俳優としてもコメディーに惹かれるそうで「演じていてもやっぱり楽しい。同時にコメディーこそ難しく、集中力ほかすべてに完璧でなければ人の心を動かすことはできません。だからこそ好きだし、面白いと思ってもらえる演技を見せたいんです」とその発言は熱を帯びる。
高校は自動車科で車やバイクが大好き。なかでもバイクの話になると瞳が無邪気に輝き、「三級自動車シャシ整備士」「フォークリフト運転特別教育(1t未満)修了」など、イケメン俳優とは思えないガテンで専門的な資格がズラリと並ぶ。その一方で俳優としては映画『先輩と彼女』で気のいい寿司屋の息子役でイキの良い演技を見せたり、ドラマ「エンジェル・ハート」でのなりきり女装ぶりが話題になったりと、演じる役柄によって印象がガラリと変わる多面性を持つ。新世代のカメレオン俳優の誕生なるか、注目だ。(取材・文:浅見祥子)
映画『ライチ☆光クラブ』は2月13日より新宿バルト9ほか全国公開