『シンデレラ』の美女がゾンビを殴り倒す!「高慢と偏見とゾンビ」映画化
映画『シンデレラ』で一躍世界的な注目を浴びた女優リリー・ジェームズが、話題作『プライド・アンド・プレジュディス・アンド・ゾンビーズ(原題) / Pride and Prejudice and Zombies』について、1月27日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで語った。
本作の原作は、ジェーン・オースティンの古典文学「高慢と偏見」とゾンビによる人類滅亡を交錯させてつづったセス・グレアム=スミスのベストセラー小説「高慢と偏見とゾンビ」。19世紀初頭英国の摂政時代にゾンビが侵略した設定で物語が展開する。ナタリー・ポートマンが製作、映画『きみがくれた未来』のバー・スティアーズがメガホンを取り、エリザベス・ベネット役にリリー・ジェームズ、ダーシー役にサム・ライリーが挑戦した。
セス・グレアム=スミスの原作にはガールズパワーが描かれている。「ジェーン・オースティンが執筆した『高慢と偏見』のエリザベスは血気盛んで、世間よりずっと先のことを考えている独立した若い女性で、当時の女性のようにすぐに結婚する気はなかった。だから、そんなキャラクターを(セスの原作を通して)現代的な女性として捉えたの。剣を使ったり内面の強さを表現したりしながら、誰でも殴り倒していくのは痛快だったわ」と語った。エリザベスを含むベネット家の5人姉妹がゾンビ相手に勇敢に戦っていく姿には目を見張るものがある。
ダーシーを演じたサム・ライリーとの共演について「先日彼と共にインタビューを受けたとき、わたしはダーシーについて、思慮深く繊細だけれど、横柄な時もあると説明していたら、ベネット家の長女ジェーン役のベラ・ヒースコートは『ダーシーは単にセクシーだわ』と言っていたわ(笑)。これまでダーシーは(映画やテレビドラマなどで)何度も演じられてきて、内面ではいろいろなことを考えているけれど、静かな強さも兼ね備えていて、サム・ライリーは見事にそれを体現していたわ」と述べた。
エリザベス役へのアプローチについて「19世紀の設定とゾンビの世界観から、意図的に『高慢と偏見』のエリザベスを現代的に変える必要はなかった。それに、エリザベスは生死の境をさまよう状況下にずっと置かれていて、ベネット家の5人姉妹もまた、スパイス・ガールズが剣を持ったようにものすごくクールで、それはまるで忍者の集団みたいだった」と明かした。
映画は新たなジャンルを開拓した興味深い作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)