7年間小さな“部屋”に監禁されていた母子が見る外の“世界”
現地時間28日に発表される第88回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞の主要4部門にノミネートされている映画『ルーム』の予告編が公開され、閉ざされた“部屋”に7年間監禁されていた親子が、大きすぎる世界と出会う様子が一部明らかになった。
本作は、監禁状態の部屋で生まれ育った少年ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)とその母親(ブリー・ラーソン)が、監禁されていた部屋から命懸けで脱出するものの、7年間監禁されていた彼らは、社会に適応するのに苦労するというもの。作家エマ・ドナヒューの同名小説を、映画『FRANK -フランク-』のレニー・アブラハムソン監督が映画化した。
今回公開された予告編は、女の子のように髪が伸びたジャックの、「葉っぱはホンモノ、木はニセモノ」という意味深な台詞から始まる。ランプや、卵の殻で作った“卵へびくん”に挨拶をする少年は「テレビの人たちはニセモノ」と信じ、閉ざされた小さな部屋が世界の全てだと信じているようだ。
そんな彼に母は、壁の外にも世界があることやジャックが生まれる前からずっと部屋に閉じ込められていることを教える。そして親子はジャックが死んだふりをすることで、自分たちを監禁している男をだまし、外に出ることに成功する。そしてそこには、ジャックが想像すらもできなかった広い青空が2人を待っていた……。
同時にお披露目されたポスタービジュアルには「はじめまして、世界」という言葉。生まれて初めて世界を知り戸惑う息子と、愛する息子に世界の広さも見せてあげられなかった母親。長い間世間から隔絶されていた2人は、私たちとは全く違う感覚で“世界”を捉えている。(編集部・海江田宗)
映画『ルーム』は4月8日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開