田畑智子、3年ぶりの主演作に感慨「いろんな思いを込めた」
女優の田畑智子が13日、都内で行われた主演映画『鉄の子』初日舞台あいさつに出席し、3年ぶりの主演作となった本作について、「短い時間の中でいろんな思いを込めて撮った作品。どのシーンにもいろんな思いが詰まっていて、わたしにとっては全てのシーンが大切なものになりました」と感慨深げに語った。
本作は親の再婚で同い年の兄弟となったのをからかわれることに嫌気がさした小学生の男女が、両親を離婚させようと奔走する姿を追い掛けるヒューマンドラマ。この日はペ・ジョンミョン、佐藤大志、舞優ら共演者と、メガホンをとった福山功起監督も出席。舞台あいさつでは“理想の家族像”がトークのお題となった。
田畑は「理想の家族は京都のわたしの実家。自分の両親がまさに理想の家族です」と明かし、「とても会話を大切にする家族で、いつもなにかしらしゃべっていて温かいんです」とにっこり。ペは「僕自身は実は頼りない人間」と自己紹介しつつ、「とことんまで自分を甘えさせてくれる、優しい家族がいいですね」としみじみ。これに対して福山監督は「家族とは僕にとってやっかいなもの。愛することも憎むこともできるそんな存在」と意味深な発言をした。
福山監督にとって“家族”はこれまでの作品でも大きなテーマとなったキーワードのひとつ。「(舞台となった)川口は鉄の町。お話しをいただいたときに、子供の成長と鉄をかけてぜひ一本撮りたいなって。鉄は赤いところからどんどん硬くなっていく。そういう部分を家族の成長物語と重ねながら描ければと思った」と作品についてコメント。“家族”への強いこだわりを感じさせた。また、撮影は8日間というタイトなスケジュールの中行われたというが、田畑は「できるだけみんなと、子供たちと過ごそうって思いながら撮影しました。楽しく居させてもらいました」と笑顔で話した。
イベント終盤には女性キャストから男性キャスト&福山監督へバレンタインチョコの贈呈も行われ、子役の佐藤は「重い!」と悲鳴を上げつつも、嬉しそうな表情を見せていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『鉄の子』は角川シネマ新宿、MOVIX川口ほか公開中