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「アラバマ物語」米作者ハーパー・リーさん、死去

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ご冥福をお祈りいたします - ハーパー・リーさん
ご冥福をお祈りいたします - ハーパー・リーさん - Chip Somodevilla / Getty Images

 名作「アラバマ物語」の作者として知られるアメリカの女性作家、ハーパー・リーさんが現地時間19日、アラバマ州モンロービルで死去したとCNNなどが報じた。89歳だった。

映画『アラバマ物語』フォトギャラリー

 CNNによると、リーさんの家族は「アラバマ州モンロービルで深い悲しみに暮れる中、ハーパー・リーさんが安らかに眠りの中で逝去したことをお知らせします。彼女の死は予期せぬものでした。死の直前まで彼女は健康に過ごしていました」という声明を発表。死因は明らかになっておらず、葬儀はリーさんのかねてからの希望により密葬で行われるとのこと。

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 1960年に出版された小説「アラバマ物語」で、アメリカ南部のアラバマ州を舞台に、偏見根強い町の人々の反発や中傷に屈することなく、無実の黒人青年を救おうとする白人弁護士アティカス・フィンチの姿を描き、ピュリツァー賞を受賞したリーさん。同小説は、グレゴリー・ペック主演で映画化され、ペックは『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥールといった実力者たちを抑え、第35回アカデミー賞主演男優賞を獲得。1995年にはアメリカ議会図書館に永久保存することを目的とした、アメリカ国立フィルム登録簿に登録されるなど、名作映画として知られている。

 また昨年には、「アラバマ物語」の続編にあたる小説「ゴー・セット・ア・ウォッチマン(原題) / Go Set a Watchman」が前作から55年ぶりに出版された。「アラバマ物語」を執筆する約2年前に先に完成していたという「ゴー・セット・ア・ウォッチマン」は、「アラバマ物語」の20年後を描いた作品で、アメリカの良心的存在として描かれていた正義の白人弁護士フィンチが人種差別主義者に変身して登場するために物議を醸していた。(編集部・石神恵美子)

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