若きジム・ジャームッシュ監督が登場するドキュメンタリー!日本を訪れた際の映像も
第66回ベルリン国際映画祭
現地時間19日、第66回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でドキュメンタリー映画『アンクル・ハワード(原題) / Uncle Howard』が上映され、アーロン・ブルックナー監督が登壇し、題材となった彼のおじ“ハワードおじさん”こと今は亡きハワード・ブルックナー監督について語った。ハワード監督の仲間だったジム・ジャームッシュ監督(『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』)は、本作への出演に加えエグゼクティブ・プロデューサーも務めている。
【写真】トムヒ×ジャームッシュ監督『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』
1980年代に活躍したハワード監督は、1989年に34歳でエイズのため死去。その甥であるアーロン・ブルックナー監督が、ハワード監督の失われたフィルムを探し当てながら彼の軌跡を辿るのが本作だ。
ハワード監督最後の作品『ワンナイト・オブ・ブロードウェイ』(1988)にはマドンナなども登場しており、いよいよハリウッド進出と期待もかかっていたが、公開を待たずに亡くなってしまった。当時、まだ小学生だったアーロン監督は撮影現場を訪ね、マドンナの撮影シーンを見学している。
ハワード監督を一躍有名にした、小説家ウィリアム・S・バロウズを撮ったドキュメンタリー映画『バロウズ』(1984)でサウンドを担当したのがジム・ジャームッシュ監督だった。本作にはバロウズや若き日のジャームッシュ監督が多く登場し、時代の息吹を感じさせる。またハワード監督やジャームッシュ監督が日本を訪れた際の映像も含まれている。簡単には人を信用しなかったといわれるバロウズにさえ、信頼されたというハワード監督の人柄も伝わってくる。
アーロン監督は「最初はどうなるかわからないまま映像を集めていましたが、見つけた映像が生き生きと新鮮だったので素晴らしい映画が作れると思いました」とコメントし、ジャームッシュ監督といった仲間に囲まれ映画製作を始めるハワード監督の姿を「自分が選んだ第2の、新しい家族を作る過程のようでもありました」と表現した。貴重な映像が見られるのはもちろん、作り手、出演者のハワード監督への思いが本作を心温まるものにしている。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)