ジェイミー・フォックス、白人だらけのオスカー問題「たいしたことじゃない」
俳優のジェイミー・フォックスが21日(現地時間)、米ビバリーヒルズで行われたアメリカン・ブラック・フィルム・フェスティバル授賞式に来場、ステージに上がったジェイミーは、“白人だらけ”と言われるアカデミー賞の多様性欠如問題について「たいしたことじゃない」と言い切った。Us Weekly などが伝えている。
28日(現地時間)に授賞式が行われる第88回アカデミー賞だが、俳優部門にノミネートされたのが白人だけだったことに端を発し、「#OscarsSoWhite」というハッシュタグがTwitterのトレンドに入るなど多様性の欠如が問題化。ウィル・スミスやスパイク・リーが授賞式のボイコットを表明したり、バラク・オバマ大統領が映画産業のあり方に疑問を投げかけるなど大きな問題となっている。
この日、登壇したジェイミーもこの騒動について言及。しかし、第77回アカデミー賞主演男優賞を映画『レイ』(2004)で受賞しているジェイミーの意見は、ウィルやスパイクとは全く違うものだった。「(白人だらけ問題なんて)気にしてすらいない」といきなりかましたジェイミーは「たいしたことじゃない。『何を大騒ぎしているんだ』と思っていたよ」と続ける。
そしてジェイミーは映画『野のユリ』(1963)でアフリカ系俳優として初のアカデミー賞主演男優賞を受賞したシドニー・ポワチエの話を引き合いに出す。つい先日、ポワチエに会ったというジェイミーは、「1963年に彼が欲しかったのは演技をするチャンスだけだったそうだよ」と明かし、「“演技をするチャンスがある”それが全てじゃないか? カメラがまわって演技ができる。一歩引いて客観的に見れば素晴らしいチャンスを享受していることがわかるはずだ。しかもこれは映画という“芸術”の話だ。それ以外に何を気にする必要があるんだ」と熱く語って、喝采を浴びていた。(編集部・海江田宗)