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ミーラー・ナーイル監督が女性ための映画祭で生涯功労賞への思いを語る

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ミーラー・ナーイル
ミーラー・ナーイル

 映画『アメリア 永遠の翼』のミーラー・ナーイル監督が、今年で第6回目を迎えた女性のための映画祭、Athena Film Festival(現地時間2月18日~21日 ニューヨークで開催)でローラ・ジスキン生涯功労賞を受賞し、映画に関する思いを語った。

【写真】ミーラー・ナーイル監督『アメリア 永遠の翼』

 同賞は、映画『スパイダーマン』シリーズのハリウッド敏腕女性プロデューサーのジスキンさんが乳がんで亡くなった後、女性が第一線で活躍できるようにビジョン、勇気、基準などを示してきたハリウッドの女性映画関係者をたたえるために設けられた賞で、昨年は映画『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスターが受賞していた。

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 HBOドキュメンタリー・フィルムズの社長シーラ・ネヴィンスから同賞を手渡されて「わたしがシーラを好きなのは、わたしの前ではたわ言を言わないから(笑)。まず、Athena Film Festival の皆さんに感謝したい。わたしが子供の頃に呼ばれていたニックネームは、パグリー(ヒンディー語で“クレイジー・ガール”のような意味がある)で、そんなパグリーが一体何をしてこのような賞をもらえたのかわからないけれど、非常にうれしく思う。今でも精力的に映画や舞台で活動できるのは、ある意味“パグリズム”なのかもしれない」と述べた。

 ナーイルは、自分を形成したのはインドの女性たちだと語る。「インド出身の女流監督がアメリカで仕事をするのは大変ではないかと頻繁に聞かれるの。最初はその質問に対して、どう答えて良いかわからなくて、『わたしがもし男だったら、全てが簡単だったかもしれない』と答えていたけれど、今は女性だったことがよかったと思っている。インドではマハトマ・ガンディーの横で(英国からの)独立に向けて戦ってきた女性たちに育てられてきたわ」と答えた。

 初期の映画制作について「インドで制作していた当時は自分自身をよく把握していなかった。ただその頃は、単にインドの作品という目新しさから、(インド以外の)海外でわたしは評価されていた気がする。でもそんな時に、自分の本能を大切にすること、他と区別されるようにクリエイティブに物事を続けること、拒否されても勇気を持って続けることを学んだ。わたしのように別の世界(海外)を受け入れて、それぞれの世界を見ながら生きている人は、謙虚な気持ちを持ち、別の観点から物事を見つめ、他人の人生でさえも慈悲深い包容力を持って接することができる」と、海外からも多くの影響を受けたことを語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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