ジュリエット・ビノシュら、女性の地位向上のための非営利団体を設立
映画『アクトレス ~女たちの舞台~』のジュリエット・ビノシュや『オデッセイ』『インターステラー』のジェシカ・チャステイン、『スラムドッグ$ミリオネア』のフリーダ・ピント、『リリィ、はちみつ色の秘密』のクイーン・ラティファ、『グランド・マスター』のチャン・ツィイーらが、女性のための映画製作団体を設立したとDeadlineが伝えた。
We Do It Together(ウィ・ドゥー・イット・トゥギャザー、「わたしたち一緒にやるわ」の意)と名付けられたこのNPO団体は、エンタメ界における女性の地位向上を目的に、従来の型にはまった女性の描写に一石を投じるような、映画やドキュメンタリー、テレビやその他のメディアコンテンツのファイナンスや製作を目指す。チャステインやビノシュたちは、本団体の諮問委員を務める。
昨年、アメリカの雇用機会均等委員会が映画やテレビで活躍する女性監督たちにヒアリングを行ったところ、テレビエピソードのうち女性が監督を手掛けるのは16%、劇場公開映画は5%であるという現状が明らかとなったことが、本団体設立の引き金となった。諮問委員には、『オマールの壁』の男性監督ハニ・アブ・アサドや、『シティ・オブ・ゴッド』の共同監督カティア・ルンド、『少女は自転車にのって』のハイファ・アル=マンスール監督らも名を連ねている。
本団体は、助成金や政府予算、企業スポンサー、個人投資などからの財源で運営されていく予定。今年のカンヌ国際映画祭で、第1作目の製作作品が発表される予定とのこと。チャステインが自らの製作会社フレクル・フィルムズを設立したというニュースが、先日伝えられたばかり。本団体諮問委員の役割も含め、映画製作分野での仕事も一層多忙となりそうだ。(鯨岡孝子)