ザ・ブルーハーツ30周年記念映画、ゆうばり映画祭で世界初公開!
北海道夕張市内で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」で26日、ザ・ブルーハーツのデビュー30周年を記念したプロジェクト「THE BLUE HEARTS ショートフィルムセレクション from ブルーハーツが聴こえる」の上映が行われ、ザ・ブルーハーツの楽曲にインスパイアされ監督を担当した下山天、井口昇、清水崇、工藤伸一が登壇し、作品とザ・ブルーハーツへの思いを語った。
本企画はザ・ブルーハーツの楽曲の中から監督自らが思い入れのある曲を選び、自由な解釈のもとに制作したショートフィルムをオムニバスで上映するというもの。この日は『ハンマー(48億のブルース)』(飯塚健監督)、『人にやさしく』(下山監督)、『ラブレター』(井口監督)、『少年の詩』(清水監督)、『ジョウネツノバラ』(工藤監督)の5作品が上映され、詳細は明かされなかったが、もう1作品も完成していることが発表された。
作品はSF、青春、キッズといったバラエティーに富んだラインナップで、この日がそれぞれの作品のワールドプレミアで各監督も自分以外の作品を初めて観るという状況。「同じアーティストの方をモチーフにしても個性って出るんだな」と井口監督が観客の声を代弁するように語った。
作中登場する少年は自分自身であると話した清水監督は、「ブルーハーツ世代なので、どこか自分を投影したり置き換えてしまう」といい、結成から30年を迎えても変わることのないザ・ブルーハーツの強い影響力を語った。
井口監督の『ラブレター』に主演した斎藤工はスケジュールの都合でこの日の登壇はかなわなかったが、「ワールドプレミアおめでとうございます。一緒に立ち会いたかったのですが、東京から想いをお送りします」とメールでメッセージを寄せ、斎藤自身にも縁の深い「ゆうばり」への思いを感じさせた。
このほか、重厚感あるSF世界を見せた『ハンマー(48億のブルース)』の宇宙船は段ボールで作られていたこと、『ジョウネツノバラ』の脚本は主演の永瀬正敏が担当したことなど、興味深い事実が各監督の口から明らかにされたが、本企画の劇場公開は未定。監督たちは一丸となり、情報の拡散と劇場公開を熱望していた。(長谷川亮)
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」は2月29日まで合宿の宿ひまわりをメイン会場に、夕張市内の各会場で開催中