出るはずのケイト・ウィンスレットが現場に来ない?
映画『ザ・ブリザード』のケイシー・アフレックと『キャプテン・アメリカ』シリーズのアンソニー・マッキーが、新作『トリプル 9(原題) / Triple 9』について語った。
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本作は、アトランタで銀行強盗した現役汚職警官を含めた5人の強盗たちを牛耳るロシアンマフィアと、警官の激しい衝突を描いたアクションドラマ。ケイシーは配属されたばかりの警官クリスを、アンソニーは汚職警官マーカスを演じた。キャストはこの他にロシアンマフィアの女ボス役でケイト・ウィンスレット、上司の警官役でウディ・ハレルソン、強盗役でキウェテル・イジョフォーなどが出演し、『ザ・ロード』のジョン・ヒルコートがメガホンを取った。
警官同士が心理戦を展開させる一味違った脚本だった。ケイシーは「読んだだけではどんな作品になるかはわからないし、新作に関わることも常に新たな挑戦だ。ただ、ジョンは自分の要求することを僕らに明確に示してくれて、彼が頭に描いている映像に近い写真や、影響を受けた映画『フレンチ・コネクション』『ヒート』などの話をしてくれた。それらは直感的で、緊張感のある(今作と同様な)ものだった。彼は事前に目標を掲げながら製作していて、今作を通して、その目標を達成できたと思う」と監督の意図が映像として残されていることを示唆した。
マフィアのボス役のケイトについてアンソニーは「ケイトの出演は、僕の参加のきっかけになったし、彼女と共演するシーンもあると思っていた。ところが撮影開始から2週間たってもケイトは現場に来ない。僕は『彼女は出演していないと思う』と共演者に指摘したら、それを聞いていたジョンが、僕らが激しい銃撃戦のシーンを撮影している時に、(そのシーンには出演していない)ケイトを撮影現場に呼んでくれて、ようやく彼女に挨拶ができた(笑)」と答え、途中参加の予定だったケイトと携帯で写真を撮ったことも明かした。
最初は警官の同僚だが、やがて敵対していく設定であるため、困難な役ではなかったか、との質問にケイシーは「アンソニーは個人的に共演しやすい俳優だと思う。もし僕ら俳優が不平を言うことがあるとすれば、おそらく(幾度もの撮り直しで)飽き飽きした状態になった時だ。だがアンソニーが、エネルギッシュに撮影現場に登場し、毎日楽しみながら撮影に臨んでいるのを見ると、撮影の全てが新鮮に感じられた」と答えた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)