ベン・ウィショー、肉食系非モテおっさんに!
独身者は45日以内でパートナーを見つけなければ動物に変えられてしまうという、不条理にして魅惑的な世界を描く新作映画『ロブスター』から、『007 スペクター』のQ役などで知られる俳優ベン・ウィショーの登場シーンが公開され、今まで演じてきた役柄から一変、パートナー探しに奮闘する“足の悪い男”というキャラを体現するために、角刈りに無精ひげなど非モテ男になりきっている姿が披露された。
本作は、ギリシャの奇才ヨルゴス・ランティモス監督のもとに、ウィショーをはじめ、コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、ジョン・C・ライリー、レア・セドゥといった、超人気俳優が集結し、第68回カンヌ国際映画祭審査員賞に輝いた話題作。
今回公開されたのは、パートナーを見つけるためのホテルに収容され、ウィショー演じる“足の悪い男”が、ライリーふんする“滑舌の悪い男”と親しくなり、主人公・デヴィッド(ファレル)と連れだって外で語り合う場面で、非モテおっさん3人組が景観の綺麗な海辺で語り合う非常にシュールなシーンとなっている。
ウィショー自身は、「主人公デヴィッド(ファレル)と“足の悪い男”との関係は、ジョン・C・ライリーが演じた“滑舌の悪い男”も含めた3人の関係だ。デヴィッドと “足の悪い男”はホテルに新しくやってくるが、すぐに“滑舌の悪い男”と友情を築くんだ。コリン・ファレルとの共演は最高だった。映画の中心に彼がいる美しさに本当に驚かされたよ。彼は完全に役になりきり、奇妙なこの世界に簡単に入り込んでいるように見えた」と本作主演のファレルを大絶賛。
また、奇想天外な設定で話題となっている本作を観る人に対し、「この作品は解釈の幅が広い。すぐに物語の中に入り込むことができるけれど、おかしな物語だ。そして、同時に非常に奥が深い。本作は美しい詩のようであり、刺激的で、挑戦的な映画でもある。また、本質的に人間の愚かさと、僕たちが行い、切望し、必要とするおかしなことについて描いているんだ」とコメントを寄せた。
非モテだけれど、ホテルでパートナーとなる女性をギラギラと雄の眼差しで物色し、お目当ての“鼻血の出やすい女”の関心を引くために、わざとプールサイドに鼻をぶつけて鼻血を出し、彼女のハートをゲットしようとするなど、ウィショーがかつてないほど(?)体当たりで肉食系男子を演じている点にも注目したい。(編集部・石神恵美子)
映画『ロブスター』は全国順次公開中