『バットマン vs スーパーマン』日本人唯一出演のTAO、オファーの裏側明かす
ファッションモデルで、現在は女優として本格的に活躍の場を広げている日本人女優TAOが、公開中の映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』について、3日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで語った。
本作は、超人的な力で人類を危険にさらしたために「悪」とみなされ始めたスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)と、夜の犯罪を撃退するダークヒーロー、バットマン(ベン・アフレック)の最終対決を描いたもの。TAOは、バットマンとスーパーマンのかげで謎の行動をとる男、レックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)の秘書マーシー・グレイブス役に挑戦した。『ダークナイト』シリーズのクリストファー・ノーランが製作総指揮を務め、『マン・オブ・スティール』のザック・スナイダーがメガホンを取った。
出演経緯について「スナイダー監督がわたしの前作『ウルヴァリン:SAMURAI』を劇場で鑑賞し、鑑賞後にわたしを自分の映画に出演させたいと思ったらしいの。個人的には『ウルヴァリン:SAMURAI』は最初の俳優業で、自分の演技はそれほど満足できなかったけれど、あの映画のおかげでまた大作に出演できるなんて素晴らしいと思った」と答えた。スナイダー監督との会合では、いきなりこの役をオファーされたそうだ。
スナイダー監督の演出について「彼は、会合では非常にエネルギッシュで自身の作品に対してものすごく興奮していた。でもセットでの彼は、演出に気をつけながら繊細に俳優に接していた。彼から学んだことが多かったし、スイートな人物だと思った」と明かす。一方、ジェシーとの共演については「(俳優として)天才だと思う。彼のような俳優とはこれまで仕事をしたことがなかった。それに彼は非常にスマートで、全てのテイクで即興的なこともやってみせたりするの。そのため、同じシーンで共演している俳優たちは、彼のせりふの後で、次のせりふが自分の番なのかお互い顔を見合わせたことがあったわ(笑)」。
今後の女優業については「本当に2本の大作に感謝しているし、テレビシリーズ『ハンニバル』やAmazonのドラマ『ザ・マン・イン・ザ・ハイ・キャッスル(原題) / The Man In The High Castle』に出演できたのもよかった。スーパーヒーローの大作とシリアスなドラマのバランスが取れていたと思う。これからは大作や独立系作品、あるいは舞台のオファーもあったら出演してみたい」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)