藤原竜也「事故です。事故!」早めに謝罪
俳優の藤原竜也が19日、都内で行われた映画『僕だけがいない街』初日舞台あいさつに出席し、本作ポスタービジュアルを手描きイラストで再現。いわゆる“画伯”級の画力に言葉をのむキャスト陣だが、劇中で藤原ふんする悟の幼少期を演じた子役の中川翼だけは、そのイラストにくぎ付けで、まるで藤原の太鼓持ちかのように賛辞を送り、会場の笑いをさらった。
本作は、“リバイバル”という時間が巻き戻る不思議な現象に巻き込まれた主人公・藤沼悟(藤原)が、現在と過去を行き来しながら、未解決事件の真相に迫るミステリー。舞台あいさつには有村架純、及川光博、鈴木梨央、石田ゆり子、平川雄一朗監督も出席し、悪天候に泣かされたという撮影中の苦労話や、子役たちが平川監督に追い込まれながら頑張ったというエピソードを紹介。
その流れで、有村はある取材で藤原が描いた似顔絵が「あまりにも独特だった」と暴露。そこで、悟が漫画家であることもあり、藤原がプロモーション活動などを通して幾度も見てきたであろう、悟が有村演じる愛梨の手を取って歩く瞬間を収めたポスタービジュアルを約500人の観客の前で生描写することになった。
はじめは「(再現)できます」と自信満々だった藤原だが、30秒ほどで完成させると一転、「事故です。事故! 大変失礼いたしました」と事前に謝罪。その後、イラストが披露されるが、会場は沸きも引きもしない微妙な反応で、藤原は「ほらね。こんなリアクションでしょ」と申し訳なさそうな表情。
及川も「もうちょっと盛り上がると思いました」と苦笑した。ところが、中川だけは「上手いです」と大絶賛で、及川から「翼、それは違うだろ!」とツッコまれても、一瞬もイラストから目を離さず「僕は本当にこんな絵は描けません」とうっとり。以前行われたイベントでは、藤原を役者として目標にしたいと公言した中川だけに、藤原の画力はその演技力と同様、計り知れない魅力として目に映っているようで、一人異様な空気を漂わせる中川のおかげで、会場は爆笑に包まれた。(取材/錦怜那)
映画『僕だけがいない街』は全国公開中