『バットマン vs スーパーマン』悪役の魅力とは?ジェシー・アイゼンバーグ インタビュー
映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(全国公開中)でスーパーマンの宿敵レックス・ルーサーを演じたジェシー・アイゼンバーグが、役の魅力と、本作について語った。
ジェシー自ら「チャーミングで邪悪で、ファニーでエキセントリック」と語る本作のレックスは、力ではなくズバ抜けた知性で二大ヒーローのバトルに介入。スーパーマンを人類の「脅威」と考え、排除しようと画策する。「彼は自分のことを人類の救世主のように思っているんだ。人々が『核兵器は存在するべきじゃない。存在するにはあまりに危険だ』と言うのと同じように、スーパーマンをこの世界に存在させてはいけない物だと思っている」。
そんなレックスが劇中、ある手段で身体能力で遥かに勝るスーパーマンを追い込み、脅迫するシーンは圧巻の一言。「あのシーンは、地上50フィート(約15メートル)のセットで撮影したんだ。強い風があたって、僕はセットから落ちるんじゃないかと心配だった」と振り返ったジェシーは、「けどレックスは、そんな心配はしないキャラクターだろ。だから僕は、パニック状態になっている自分の気持ちをスーパーマンに対する怒りに向けた。役者ならではのトリックだよ。自分を取り囲む状況を、役のために使うのさ」と笑みを浮かべる。
さらにジェシーは、バットマンについて「バットマンもレックスも億万長者で、自力で大成したパワフルな男だよね。だから彼らは、二人ともスーパーマンのことを不正にすごいパワーを与えられた者として見ている」と言及。「個人的にレックスは、バットマンを、自分が打倒されるべき男として見ているんだよ。彼にとっては、実在するライバルだからだ」と分析してみせた。
また本作では、日本人女優のTAOと共演。レックスの秘書マーシー・グレイブスを演じた彼女について「素晴らしい女優だよ」と切り出したジェシーは、「とてもファニーで、いいユーモアのセンスを持っている。とても背が高く、美しい女性だ」とまくしたてると、「僕は、演技の新鮮さを維持するのに時々アドリブでセリフを変えたりするのが好きなんだ。さらに僕はかなり早口で話すタイプ。けれど彼女は、英語が母国語ではないのにもかかわらず、しっかりついてくるんだ」と称賛の言葉を惜しまなかった。
ちなみに、コミックスの世界でレックスは合衆国大統領にまで上り詰める。今後のDCコミックス映画でも同様の展開が起きるか尋ねると、ジェシーは、「それはちょっと想像できないな。彼は、明らかにひどいヤツだからね」と苦笑しつつ、「でも、映画では時に、そういうことも可能だと思うけどね」とちゃめっ気たっぷりに付け加えた。(編集部・入倉功一)