ディズニー実写版『ジャングル・ブック』でジム・ヘンソンのパペットチームが手伝っていた!
映画『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー監督が、ディズニーの新作『ジャングル・ブック』について、6日(現地時間)にニューヨークで行われたリンカーン・センターのイベントで語った。
本作は、オオカミに育てられた少年モーグリ(ニール・セディ)が、大自然の中をたくましく生き抜く姿を描いたアドベンチャー大作。声優のキャストは、ニシキヘビのカーにスカーレット・ヨハンソン、クマのバルーはビル・マーレイ、ベンガルトラのシアカーンはイドリス・エルバ、黒ヒョウのバギーラはベン・キングズレーが務めた。
製作経緯について「僕よりスマートで、ベストなアーティスト(スタッフや俳優)に囲まれて仕事がしたかった。今作のVFXのスーパーバイザー、ロバート・レガート(『タイタニック』『アバター』)には、撮影前から知識を借りていた。彼はよくアイデアを生み出し、映画の目を持っている。さらに『マトリックス』シリーズの撮影監督ビル・ポープとは、グリーンスクリーンの撮影でも心地よく働けた。(変わり続ける)テクノロジーに対しても、脅威を感じない人たちを今作で雇った。もっとも僕自身は、新技術を徐々に使用してきた。映画『エルフ ~サンタの国からやってきた~』でストップモーションを使用し、映画『ザスーラ』では、オリジナル版『スター・ウォーズ』シリーズのモーション・コントロール・カメラ(コンピューターでフレーム単位に制御されるSFXの合成素材を撮影するカメラ)をようやく使ったくらいだ」と振り返った。
声優と俳優たちの演出について「俳優たちの声や演技こそが、スペシャル・エフェクトを正しく描くうえで鍵となった。たまに映画館でSFX映像が優れていない映画に出くわすことがあるが、それは、撮影過程で俳優の基本的な演出に注意がしっかり払われず、後にSFXの担当者が映像をつなげていくのが困難になるためだ。脚本家、監督、撮影監督はポストプロダクションに備えながら準備する必要がある」と答えた。
主人公を演じたニールとのタッグについて「(ニールのために)パペットを彼の前に置いた。子供はパペットだと見続けられ、彼の目線にそのパペットを配置したことで、突如ニールは生気のある動きをし、自然な感じで演じた。ジム・ヘンソンのもとで働いているパペット操者が手伝ってくれたよ」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)