『テラフォーマーズ』断トツの衝撃は小栗旬?狂気の天才科学者を怪演!
累計発行部数1,500万部超の人気コミックを三池崇史監督が実写映画化したアクションエンターテインメント『テラフォーマーズ』(4月29日公開)について、伊藤英明、武井咲、山田孝之、小栗旬らが、撮影を振り返りながら、それぞれが演じた超個性的なキャラクターについて語った。
劇中では、15人の隊員が火星で異常な進化を遂げたある生物と戦うために特別な手術を施され、昆虫のDNAを組み込んだ超人的なパワーを発揮する。伊藤が演じた主人公の小町小吉は「オオスズメバチ」だったが「もともとアクションシーンは宇宙服だと動きにくく、同じカットを4~5回撮影するので大変なんです。加えて、それぞれに組み込まれた昆虫の特性や個性を出さないといけなくて……」と本作ならではの苦労を語る。
ほかにも「サバクトビバッタ」が組み込まれた武藤仁を演じる山下智久は蹴りやパンチに特化した動きを意識していたとのこと。そこで伊藤が「ネムリスリカ」の山田に「意識したのは、姿勢の悪さとか?」と冗談で場を和ませようとすると、山田も「いや僕は頭突きしかしてませんから!」とすかさず回答。各メンバーの息はピッタリだったようだ。
また伊藤は、「メダカハネカクシ」が組み込まれた手塚役の滝藤賢一を例に「火を吹くところは撮影現場では口の中で風船を膨らまし、あとでCGを加えていました。その場で実際にやっているアナログ感と先端のCGとのバランスがよかったですよね」と振り返る。空想の世界をリアルに着地させた迫力のアクションシーンを作るため、スタッフ&キャストには並々ならぬ苦労があったようだ。
さらにヒロインの秋田奈々緒には「クモイトカイコガ」が組み込まれており、武井は「それまでカイコをあんまりちゃんと見たことがなく、どういうものかよく知らなくて。最初はどう演じればいいかイメージできなかったんですよね」と打ち明ける。「銀粉がすごかったよね~」と小栗が驚嘆する奈々緒のシーンは、神秘的で美しい仕上がりになっている。
昆虫のDNAが組み込まれた存在に変異する隊員たちの特殊メイクはカラフルで、当然ながらインパクトがある。しかし、それに劣らぬ衝撃を放つのが小栗演じる本多晃博士だ。そのキャラは原作とはかけ離れた方向へ「暴走」するのだが、「旬君は自由にやっていたよね~、ラスボス感がすごくて」と伊藤が賞賛すると「ああいう髪型で演技をするなんて滅多にできないので」と個性的な役柄を楽しんだと明かす小栗。独特な動きが笑いを誘う「敬礼」のシーンも「基本は絵コンテに描いてあって、それに本多博士が着るスーツの世界観で膨らませまして。家で練習しました!」と明かし、周囲を笑いに包んだ。(取材・文/浅見祥子)