歌手リチャード・マークスが、マドンナのバックアップ・シンガーだった頃を振り返る!
ヒット曲「Right Here Waiting」「Hold On To The Nights」を1980年代に手掛け、その後 'N Sync、ルーサー・ヴァンドロスさんなどに楽曲提供してきた歌手リチャード・マークスが、4月28日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで、自身の人生について振り返った。
作詞・作曲・歌手と全てに携わってきたリチャードだが、今はどれに重きを置いているのか。「今の僕は歌える作詞・作曲家と思われたい。多くの人は僕のことを歌手として評価するが、これまで多くのミュージシャンの作詞・作曲も担当してきた。実はレコードレーベルと契約する前から作詞・作曲が最も重要だと思っていて、19歳の頃にはすでに作詞・作曲を本格的にしていた。もちろん、曲の制作過程はそれほど楽しめないが、曲を完成させると最も満足を得られた。制作過程は、常に椅子に座って作詞・作曲しているわけではなく、妻と食事しているときや車を運転しているときなど、自然にメロディーを思い浮かべて作曲したり、アイデアが浮かんで作詞したりと、毎日何かを記していた」と明かした。
最初に影響を受けた曲については「(ザ・マッコイズの)『Hang On Sloopy』で、あのレコードを擦り切れるほど聴いていた。その後、モンキーズやザ・ビートルズを経て、あらゆる曲を聴き始めた。実は両親(父親は作曲家、母親は歌手)は毎日音楽を流していて、父はイーグルスの『ホテル・カリフォルニア』やポール・サイモンの『Still Crazy After All These Years(時の流れに)』を聴かせてくれた。それらが当時12歳だった僕に、作詞・作曲家になりたいと思わせてくれた」と懐かしげに語った。
歌手マドンナのバックアップ・シンガーをしていた頃は、「歌手としてのキャリアはバックアップ・シンガーが最初で、約4年間やっていた。マドンナとは1曲しかタッグを組まなかったが、彼女はレコーディング・セッションにも関わり、他のアーティストと共に後ろに座りながら、僕が歌っているのを聴いているだけでなく細かいパートまで僕に指示してくれて、自分の(曲作りの)スタイルを当時から確立していた。そんな素晴らしい教育期間を経て、自分の曲をレコードレーベルのもと制作し始めたときは、曲作りのあらゆる作業をすでに理解していた」と良い体験になったそうだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)