蜷川幸雄さんの死を悼む声続く 市村正親「運命を呪います」
12日に肺炎による多臓器不全のため亡くなった、演出家の蜷川幸雄さんの死を悼む声が芸能界から続々と上がっている。
【写真】亀梨和也主演舞台の会見では、酸素ボンベを装着して出席
舞台「リチャード三世」「NINAGAWA・マクベス」などで演出を受けた市村正親は「感謝してもしきれません。運命を呪います。しかし現実を受け止め、これからは天国からの演出に心を傾けたいと思っています」とコメント。蜷川さん演出舞台「血は立ったまま眠っている」に出演した窪塚洋介はTwitterで「『お前を世界にわからせるぞ!』と舞台の板の上に立たせてくれ、演劇の魔法をかけてくれたのが、蜷川幸雄」とつぶやいた。
俳優だけではなく演出家仲間からも悲しみの声が届いており、宮本亜門は「日本の創作力をこれほど世界に知らしめた演出家はいません」と断言。「『俺はこんな苦労してモノクロで革命を起こしているのに、何で亜門はカラフルにそれができるんだ』とおっしゃっていましたが、これほど見事に日本の魅力を力強く、大胆に、美しい革命を世界に見せつけたクリエーターはいません。心からご冥福を祈るとともに、蜷川さんが全身全霊で伝えてくれた、生きるパッションとクリエーションの力を自分なりに精一杯受け継ぎたいと思います」と続けていた。
そのほかにもケラリーノ・サンドロヴィッチや田辺誠一、そして亡くなる前日に面会を果たした藤原竜也など蜷川さんを追悼する声は途絶えない。また蜷川さんが演出していた舞台「尺には尺を」(彩の国さいたま芸術劇場・5月25日~ 6月11日)、「ビニールの城」(Bunkamuraシアターコクーン・8月6日~8月29日)については上演する予定であると、両劇場が発表している。(編集部・井本早紀)