阿部寛、カンヌデビュー!レッドカーペットで存在感放つ
第69回カンヌ国際映画祭
俳優の阿部寛が現地時間18日、フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門正式招待作品『海よりもまだ深く』(5月21日全国公開)のレッドカーペットイベントに、真木よう子、樹木希林、是枝裕和監督らと共に出席、カンヌ初参加となった阿部は、昼間のフォトコールで見せた白いパンツと黒のジャケットというさわやかな装いから一転、長身が映えるタキシードを着こなし、初めて歩くカンヌのレッドカーペットでひときわ存在感を放った。
2014年にコンペティション部門審査員賞を受賞した『そして父になる』以来のカンヌ入りとなった真木は、エレガントな赤紫やエメラルドの色合いと黒のコントラストが目を引く、肩を大胆に露出したドレスで登場。また昨年、同部門のオープニングを飾った『あん』(河瀬直美監督)に続いて映画祭に参加した樹木は鶴をあしらった着物姿で阿部と腕を組み、余裕の笑みを浮かべながら各国取材陣のフラッシュを浴びた。
同作は、小説家を夢見ながら、うだつの上がらない生活を送る男が、母親の暮らす団地で、離婚した妻と自分の息子と共に台風の一夜を過ごすさまを描いた人間ドラマ。阿部は、なりたい大人になれず、別れた家族への未練を抱えて生きる情けない男性像を体現。是枝監督にとって、2009年の『空気人形』以来7年ぶり2度目の同部門出品となり、昨年、監督賞を獲得した黒沢清監督(『岸辺の旅』)に続く受賞が期待される。
日本関連ではそのほか、深田晃司監督の『淵に立つ』、スタジオジブリの『レッドタートル ある島の物語』も同部門に出品されている。(編集部・入倉功一、取材:市川遥)
第69回カンヌ国際映画祭は現地時間5月22日まで開催