アンジー涙、ブラピはイライラ…夫婦に深刻な溝 10年ぶり夫婦共演作
アンジェリーナ・ジョリーが監督・脚本を務めながら、夫ブラッド・ピットと夫婦役で約10年ぶりの共演を果たした映画『白い帽子の女』から特報が公開され、アンジー演じる妻は静かに涙を流し、ブラピふんする夫はどこかイライラを募らせるという具合に、2人の間に深刻な溝が生まれていく様子が披露された。
ブラピとアンジーにとって、交際・結婚のきっかけとなった『Mr.&Mrs.スミス』での夫婦役以来、実に約10年ぶりの共演となった本作。2014年夏にハネムーンとして訪れたマルタ島で2人が撮りあげた愛の結晶ともいえる作品だ。今回、アンジーは「アンジェリーナ・ジョリー・ピット」名義で監督・脚本も務め、ひとりの女性として抱える想いを赤裸々にさらけ出す。
1970年代、アメリカ人小説家のローランド(ブラピ)とその妻ヴァネッサ(アンジー)は南フランスの避暑地でバカンスを過ごしていた。ある日、ホテルの隣室にやってきた自分たちと対照的な若いカップルの輝きに、ヴァネッサは嫉妬と好奇心のまなざしで見つめる……。
この度公開された特報では、美しい南フランスの景観とともに、心を求めてさすらう夫婦の表情が次々と映し出される。ローランド(ブラピ)は執筆のために村の小さなカフェに入り浸ったり、ヴァネッサは1人けだるそうに時を過ごすなど、2人が一緒にバカンスを満喫している様子はうかがえず、ただただ重苦しい空気が漂う。とりわけ、執筆業に追われているためなのか苛立ちを募らせているようなローランドの表情と、心ここにあらずといった面持ちで静かに涙を流すヴァネッサの姿が印象的だ。心が離れていく2人は、若者カップルとの遭遇によってどのように変化していくのか、アンジーがつづる大人の愛の物語に期待が高まるばかりだ。
「私たちには10年の歴史があります」と切り出したアンジーは、「自分の夫への親しい感情の全てを使って挑戦し、お互いを刺激して良いものを作り上げる。素晴らしい経験でした」と達成感をにじませた。一方のブラピも、「この映画は、これまで僕が引き受けた中で最も挑戦的な作品といえるだろう」と本作に対する特別な想いを明かしていた。(編集部・石神恵美子)
映画『白い帽子の女』は9月よりシネスイッチ銀座、渋谷シネパレスほか全国順次公開