阿部寛、樹木希林にカンヌネタでイジられる
阿部寛、真木よう子、樹木希林が21日、新宿ピカデリーで行われた映画『海よりもまだ深く』(是枝裕和監督)の初日舞台あいさつに来場し、本作が第69回カンヌ国際映画祭のある視点部門に正式招待された際の裏話を明かした。
阿部寛、真木よう子らカンヌから帰国!舞台あいさつフォトギャラリー
阿部、真木、樹木と是枝監督は、現在開催中のカンヌ国際映画祭のレッドカーペットイベントおよび、公式上映に参加したばかり。是枝監督は現地に残っており、一足先に日本に帰ってきた3人の俳優たちがこの日の初日舞台あいさつの場に立ち会うこととなった。今回、カンヌ映画祭を初めて体験した阿部は「世界各国の方に良い評価を頂いた。観客も喜んでくれて、充実した日々でした」とあいさつ。さらに映画を観たばかりの観客に「どうでしたか?」と問いかけると、会場は万雷の拍手。阿部は「ありがとうございます」とホッとした様子を見せた。
会場には欠席した是枝監督の代わりにパネルが用意され、是枝監督は音声で「僕はまだカンヌに残っております。一足早く、阿部さん、真木さん、希林さんは帰られてしまいまして、ちょっと寂しい気持ちもいっぱいですけれども、皆さん帰られた後もたくさんの取材を受けたり、この映画を買ってくれた各国の配給会社の方にごあいさつをしたりと、セールスマンとしての活動を続けております。今日もいい天気です」とメッセージを寄せた。
そんなカンヌでの日々を「夢のような体験でした」と振り返る阿部。「思ったよりも人がたくさんいて、活気がすごかった。3日間があっという間に過ぎましたが、あの経験は一生忘れられないだろうな」と晴れやかな笑顔。樹木は「もうね、ばあさんが行くところじゃないなと。若い時に行くべきですね」と軽口をたたきつつ、阿部の方を見やって「何しろね、この風体がカンヌの街にぴったりなの」と付け加え、会場を沸かせた。
本作の公式上映では、およそ7分におよぶスタンディングオベーションが湧き起こり、称賛の嵐に包まれたという。「本当にうれしくて。本当はもっと(その場に)いたかったんだけど、樹木さんがいい加減帰りましょうと言うんで」と阿部がスタンディングオベーションを受けた時の様子を明かすと、樹木は「恥ずかしいですからね。あれに耐えられる人はなかなかいないんじゃない?」と返しつつも、阿部の方を向いて「あら、いたわね」。そんな樹木のちゃめっ気たっぷりな様子に会場は大いに沸いた。(取材・文:壬生智裕)
映画『海よりもまだ深く』は全国公開中