ジョニー・デップ“R指定”アドリブ連発でカメラ壊れる
大ヒット作『アリス・イン・ワンダーランド』のはじまりの物語を描く続編『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』で、マッドハッター役のジョニー・デップと新キャラクター、タイム役のサシャ・バロン・コーエンが、R指定作品のようなアドリブを長時間続けたことで思わぬハプニングに見舞われたことを明かした。
悲しい過去に心を奪われ、帰らぬ家族をひたすら待っているマッドハッターを助けるべく、アリスが時をさかのぼり奮闘する姿を描く本作。アリスと対峙することになるタイムにふんするのは、『ブルーノ』『アリ・G』などで知られるコメディー俳優サシャだ。前作のティム・バートンからメガホンを引き継いだ『ザ・マペッツ』シリーズなどのジェームズ・ボビン監督は、「今作にはたくさんのコメディーシーンがあって、ジョニーとサシャはよく一緒に遊んでいたよ。彼らはすでに知り合いだったから、お互い会うのを楽しみにしていたようだ」と2人の仲の良さを指摘する。
そんな2人は『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』でも共演し、互いに競い合う役柄を務めていたが、それは本作でも同じようだ。「彼らの役は、とても好戦的。お互いにぶつかり合って、競い合うんだ。それはつまり……、2人のシーンがかなりの間、継続することを意味している」と何やら意味深なボビン監督。「この2人はおしゃべりなんだ。2人が一緒にいると特にね。DVDの特典を見てもらえればわかると思うけど……」と前置きし、「2人がティーパーティーのシーンを撮影している時があった。とても暑い日だった。セットは恐らく38℃くらいあった。サシャとジョニーはアドリブでただ話し続けたんだ。話して、話して、話し続けた。ワンテイクで、それが約8分半続いたんだよ」と明かす。
それを受けて、サシャが「ブルースクリーンの中で、そのテイクが延々と続いたから、たくさんある照明のせいでスタジオ内が熱くなりすぎて、カメラ1台が壊れたんだ」と衝撃告白する。ジョニーも「その延々と続く即興シーンが15分ほど続き、終わる気配がないので、スタッフが昼休みに入っていくのも視界に入ってきた(笑)。『もうそろそろ終わりにしないと』と思っていたよ」と続け、笑いを誘う。
同じくその場を目撃していたプロデューサーのスザンヌ・トッドも「プロデューサーとしてそこに座っていて、『ああ、これを映画に入れられたらいいのに』って思ったわ。でも、2人のやりとりの多くが、PG13の映画では使えないレベルのジョークだったの」とポツリ。しかし、ボビン監督は「(そのアドリブは)素晴らしいよ。なぜって、それはとても間抜けであり、楽しいものだからだ。そのシーンはまさに彼らが瞬時に対抗意識を持つシーンだからね。実際、その時に撮ったちょっとした部分を最終的に使うことになったよ」と嬉しそうに語っていた。(編集部・石神恵美子)
映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』は7月1日より全国公開