又吉「火花」執筆は偶然?ドラマ化を人生へのご褒美と喜ぶ

お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が2日、都内で行われたNetflixオリジナルドラマ「火花」の完成披露試写会に出席し、同作は「僕の人生に対するご褒美」と喜んだ。
本作は、又吉の処女作であり芥川賞を受賞した同名小説の実写化。電撃的に出会い、師弟関係を結んだ売れない芸人・徳永(林遣都)と天才肌の先輩芸人・神谷(波岡一喜)の夢と現実の狭間でもがきながら懸命に生きる10年を映しながら、生きることの意味と愛しさを謳いあげる青春物語。
「そこまで長い小説ではないので、原作で書かれていない部分はどうするんやろう。大変やろな」と案じるところもあったそうだが、そのシーンを観て「グッと来た」という又吉。それは、「(小説『火花』で描いた風景は)仲間と共有した僕にとって愛しいものだけど、それを『たまたま』僕が文字にしただけで、みんなが(それぞれの場所で)見ていた風景なんやなと映像を観て気がついた」からだという。「俳優・監督陣も似たような環境があった(から原作にない部分も映像化できた)んやろなと思うと、これは原作も含めてみんなのもんやなと感じた」と話す又吉は、「良いものを観れたな。言葉としてはおかしいですけど、原作者としてこの作品に関われて良かったと、とても感動しています」と嬉しそうに笑った。
また、2日が誕生日の又吉は「36年いろいろあったけど、これ(ドラマ『火花』)は僕の人生に対するご褒美やなと感じました」とも。楽屋では本作完成を記念したケーキが届けられる一幕もあったそうで、「一瞬、自分の誕生日ケーキかと思って、ちょっとだけ嬉しそうな顔になったんですけど、それが誰にもバレてないことをただただ願うプレッシャーに耐えられず、今言うてるんですけど」と、芸人らしく笑いをとることも忘れない。最後は、「それも含めて僕らしい誕生日になったなと思います。ありがとうございます」とまとめ、頭を下げた。

この日は、林、波岡、門脇麦、好井まさお(井下好井)、村田秀亮(とろサーモン)、菜葉菜、徳永えり、高橋メアリージュン、廣木隆一監督、白石和彌監督、沖田修一監督、久万真路監督、毛利安孝監督も登壇したほか、挿入歌を担当した SPICY CHOCOLATE、西内まりや、YU-Aも登場し、ミニライブで会場を盛り上げた。(取材/錦怜那)
Netflixオリジナルドラマ「火花」は6月3日より世界190か国で全10話一挙配信