アン・ハサウェイ号泣!出演作鑑賞で思わず
前作の大ヒットから6年ぶりに帰ってきた新作映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』で、みんなから愛される白の女王を再演した女優のアン・ハサウェイが、同作を鑑賞した際に、思わず感極まって泣いてしまったことを告白した。
物語は前作から3年後。新作は、アリス(ミア・ワシコウスカ)が過去に心奪われたマッドハッター(ジョニー・デップ)を救うべく、“時の番人”タイム(サシャ・バロン・コーエン)と対峙しながら、時間をさかのぼる姿を描くファンタジーアドベンチャーだ。
アリスが過去へタイムトラベルするとあって、マッドハッターをはじめ、姉妹でありながらも確執を抱える赤の女王・イラスベス(ヘレナ・ボナム=カーター)と白の女王・ミラーナ(アン)に、チェシャ猫といった人気キャラクターたちの過去にも迫っている。アンは、「今回は姉妹の過去についてたっぷり語られているから、映画を楽しんでいただけると思うわ。どうして赤の女王の頭があんなに大きくなったのか、実はそれにミラーナが関係していたということが解き明かされるのよ」と自信をのぞかせる。
今回、白の女王を演じるにあたり意識したのは彼女が持つ“親切心”だという。「親切にするというのは“誓い”であって、生まれつき持っている“性格”ではないのよね。それによく考えてみて。白の女王・ミラーナは(ワンダーランドの暴君である)赤の女王・イラスベスの妹よ。姉と同様にきっと暗い側面をもっているはず」と切り出し、「彼女にとって、親切心を持つことは、姉と対等に渡り歩くための策略なの。本来持っている彼女の姿とは違うのよ」とダークな白の女王の存在をほのめかす。
実際、本作で白の女王の過去を知ったことで、ホッとしたのだという。「それは安堵感に近かったわ。(前作での白の女王は)あまりにも善人として描かれていたから」と本音をポロリ。「前作は善と悪がはっきりと描かれていたけれど、本作はちょっと違うわ。今に至る過程を匂わすことに焦点が置かれているのよ。生まれつきの悪人はいないと思うの。確かに赤の女王は人々にひどいことをしているわ。でも本当は、ひどいことをする理由がどこかにあるはずなのよ」と赤の女王を擁護していた。
前作から6年かかった理由の一つに、しっかりとした脚本づくりに時間を割いていたことが挙げられているが、過去を通してそれぞれのキャラクターに深みが出ており、シンプルながらも力強いメッセージが胸を打つ物語になっている。前作で映像美が話題となっただけあって、アンも「私自身が演じていて今作に期待していたのは、CGIのものすごい映像だった」と語るも、いざ出来上がった作品を鑑賞してみると、「物語の最後に自分が泣いてしまうなんて全く考えていなかったわ。何かがとても自分の胸に刺さり、感動してしまったの」とストーリーを知っていたにもかかわらず号泣してしまったことを明かしていた。(編集部・石神恵美子)
映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』は全国公開中