韓国スター、ハ・ジョンウ注目の日本人は誰?
『ベルリンファイル』などで知られるハ・ジョンウが、『暗殺』の日本公開にあわせてインタビューに応じ、一緒に仕事をしてみたい日本の俳優や監督を明かした。
『暗殺』はハ・ジョンウに加え『新しき世界』のイ・ジョンジェ、『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンといったスター俳優が集結し、日本統治下の1933年を舞台に、独立軍の暗殺団や日本政府のスパイ、そのスパイから暗殺団の殺害を依頼された殺し屋の思惑と裏切りが渦巻くさまを活写した韓国映画。ハ・ジョンウは殺し屋のハワイ・ピストルを大人の色気たっぷりに演じた。
本作のメガホンを取ったチェ・ドンフンは、大ヒット映画『10人の泥棒たち』など派手なアクションに定評のある監督だが、今作でもその手腕を発揮。お気に入りだという三越百貨店でのアクションシーンをはじめ、ド迫力のアクションで観客を惹(ひ)きつけたハ・ジョンウは、「銃器を扱うのはとても興味深い事でもあり、かつ危険を伴います」と緊張を持ち続けながら撮影に挑んだという。
「チェ・ドンフン監督は本当に素晴らしいストーリーテラーです。彼の次回作が大変楽しみです」とすでに次回作に期待を膨らませているように、初タッグを組んだ監督との相性は抜群だったよう。さらに、自身も監督を経験したことで、俳優として変化もあったという。「監督やスタッフたちとの意思疎通がスムーズになりました。また理解するという気持ちが大きくなりました」。
第69回カンヌ国際映画祭に出品されたパク・チャヌク監督の新作『ザ・ハンドメイデン(英題)』で日本語のセリフに挑戦したハ・ジョンウだが、今作でも中国語や日本語のセリフを披露。特に日本語のセリフは発音に非常に気を使っているのがわかるほどの流暢さだ。本人は「『暗殺』の撮影準備で素晴らしい日本語の先生に会えたので、そのおかげだと思います」と謙遜するものの、スクリーンでは彼の努力の成果を見ることができる。
昨年末には『海街diary』などの是枝裕和監督が注目している韓国の俳優としてハ・ジョンウを選んだことが話題となったが、逆に彼が一緒に仕事をしたい日本の俳優や監督は誰なのだろうか? その問いに、ハ・ジョンウは是枝監督と、『ノーボーイズ,ノークライ』で共演した妻夫木聡の名前をあげた。4月には沖縄国際映画祭で来日もし、「日本ではいつもリラックスできていいです」と語るハ・ジョンウ。彼が再び日本の俳優や監督と一緒に作品を撮る日がきたら……と思わず期待してしまうが、本作でキレイな日本語を披露した彼ならば、そんな“もしも”が実現した際にはきっと日本語のセリフもしっかりこなしてみせるだろう。(編集部・吉田唯)
映画『暗殺』はシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかで公開中