クドカン、中村獅童は「がまん汁」役に納得済みと強調
宮藤官九郎監督が19日、都内で行われた映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』鬼ヒット御礼トークイベントに出席し、宮沢りえや中村獅童への出演オファーにまつわるエピソードを披露した。
地獄が舞台の本作は、17歳でバス事故によりこの世を去った大助(神木隆之介)がクラスメイトのひろ美(森川葵)にキスしたい一心で、地獄専属ロックバンド・地獄図(ヘルズ)のリーダー・赤鬼キラーK(長瀬智也)と一緒に地獄からの生還を目指して奮闘するさまを描いた青春コメディー物語。18日時点で観客動員数91万人、興行収入12億円を記録している。
この日は観客からの質問が受け付けられ、「宮沢りえさんと中村獅童さんにはどのように出演依頼されましたか?」と聞かれた宮藤監督。大人になったひろ美役を務めた宮沢の出演シーンはごくわずかで、中村は「がまん汁」という突飛な役のために疑問に思ったようだが、宮藤監督は「台本をちゃんと渡して、マーティン・スコセッシ(監督)のように『これが君の役だから』と言いましたよ。それで『わかった』と言ってくれました」と胸を張るも、中村には自分では言えず人づてだったとか。また、後日中村から「精子の役、喜んでやらせていただきます」とメールをもらったので、「精子ではありません。がまん汁です」と返したら、「なおのこと頑張らせていただきます」と気合のこもった返信をもらったことを告白。「だから本人は納得してやってくれたと思います」と明かして笑いを誘った。
イベントには、地獄図のメンバー・赤鬼の邪子を熱演した清野菜名、地獄図と敵対するガールズバンド・デビルハラスメントのボーカル&ギター&ダンサーのじゅんこを演じた皆川猿時も出席し、自身の役どころについて述懐。女装に挑戦した皆川は「とにかく恥ずかしかった。嬉々としてはやってない」そうで、監督から「キレイ」「可愛い」と褒められたことが唯一の救いだったことを吐露。一方の清野は「ああいう派手なのがすごく好きなので、やりがいがあって楽しかったです。今回はなかったけど『血のり』も好きで、自分が思いきり変われる役はすごく楽しかったです」と笑みを弾けさせていた。
当日は宮藤監督の46歳の誕生日ということで、地獄をイメージした特製ケーキがサプライズプレゼントされる一幕もあった。(取材/錦怜那)
映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は全国公開中