『クロニクル』脚本家のボツになった「ポケモン」実写映画はこんな感じ
映画『クロニクル』で脚光を浴びた脚本家のマックス・ランディスが、提案するもボツになってしまった「ポケットモンスター」実写映画について語った。
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サンディエゴで開催されたコミコンで「これまで提案した中で、ボツにされて今でも胸を痛めている脚本は何か」とColliderに聞かれたマックスは「『ポケモン』だ! 昨日のことだよ」と即答。コミコン開催直前である現地時間20日には、レジェンダリー・エンターテインメントが「ポケモン」を初めて実写映画化し、それはニンテンドー3DS用ゲームソフト「名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~」を基にしたものになると発表したばかりだった。
1年ほど前にプロデューサーに最初の提案を行い、好感触を得ていたというマックス。しかし、映画化権の争奪戦になったことで二転三転し、結局「名探偵ピカチュウ」を基にすることになって興味を失ったそう。かなり入れ込んでいたようで「それぞれ異なるスタジオに4度、脚本のプランを提案したんだ。毎回、提案後はとても自分を誇りに思っていた」と振り返る。
これまで数々してきた提案の中でも「ポケモン」映画の企画は最高のものだったといい、「小細工なんかない、キュートでハッピーで楽しくてスイートな物語だった。『ハリー・ポッター』と『ロッキー』を合わせたような作品さ。提案中、泣いてしまうことが何度もあった。なぜならとってもスイートだったからね」とマックス。
さらに Screen Rant に語ったところによると、彼が考えていた主人公はレッドと呼ばれている赤毛の少年。彼の母親はかつて若くして成功を収めたポケモントレーナーだったが、所属していたポケモンバトルのチームから捨てられ、そのことがきっかけでレッドはポケモンを憎んでおり、ポケモントレーナーになることにも全く興味を持っていなかったが……というストーリーだったという。「ものすごいエモーショナルで本当にクールな映画になるはずだった。存在しないのが悲しいよ」と続け、傷心のあまりスマホゲーム「Pokemon GO」に手を出せていないとも語っていた。(編集部・市川遥)