これが全部CG?『ジャングル・ブック』現実を生み出す驚異の映像マジック!
ディズニーの実写映画『ジャングル・ブック』(8月11日公開)から、人間以外は全てCGで描かれた、リアルとしか思えない映像世界の裏側を明かしたメイキング映像が公開された。
同作は、『アイアンマン』シリーズなどのジョン・ファヴロー監督が、ディズニーでアニメ化もされたラドヤード・キプリングの名作小説を実写化したアドベンチャー大作。ジャングルの動物に育てられた人間の少年モーグリと、彼を取りまく動物たちとの絆や葛藤を描き出す。
本作では、モーグリが触れ合う動物たちだけでなく、彼が走り抜けるジャングルの草木まで、人間以外のほぼ全てをCGで表現。美しい草木やゆったりと川が流れるジャングルの映像はロケ撮影にしか見えないが、実際には全てアメリカ・ロサンゼルスのスタジオで撮影されている。
公開されたメイキングに映し出されているのは、CG合成用の青一色のスタジオ内で、簡素なぬいぐるみを相手に演技をするモーグリの姿。必要最低限のシンプルな物しか置かれていないセットが、最新の映像技術によって多様な生命にあふれたジャングルへと変貌する様子には驚かされるばかりだ。モーグリ役のニール・セディも、撮影中に「ただそこを歩いてみて。後から画を足すから」とスタッフから指示され、「どうやって?」と思ったと述懐する。
「映画は感情的な体験であるべきだ。その為に良いストーリーを作る」と語るファヴロー監督は、本作の視覚効果について「ゴールは何が現実か分からない状態を作り出すことなんだ」とコメント。観客の感情移入を妨げないためにも、現実としか思えない完璧な技術が必要だったと明かしている。胸が躍る冒険への没入感を高める、まさにハリウッドトップクラスの映像技術にも注目の一本だ。(編集部・入倉功一)