元AKB研究生が脱いだ!ロマンポルノで初ヌード
元AKB48の研究生で女優の冨手麻妙(22)が、園子温監督が初めてロマンポルノに挑んだ新作『アンチポルノ』(今冬順次公開予定)の主演に抜てきされたことが明らかになった。冨手は初めてヌードを披露する。
本作は、日活が1971年に製作を開始した「日活ロマンポルノ」の生誕45周年を記念したロマンポルノリブートプロジェクトの一環で製作された作品。同プロジェクトは、28年ぶりに完全オリジナルの新作ロマンポルノを公開するという企画で、園子温のほか、塩田明彦、白石和彌、中田秀夫、行定勲ら第一線で活躍する監督がそろって参加する。
冨手は2009年にAKB48の第8期研究生オーディションに合格し活動していたが、女優を目指すため卒業。これが長編映画単独初主演となる。昨年公開された園監督の『新宿スワン』『リアル鬼ごっこ』『映画 みんな!エスパーだよ!』に立て続けで起用された、園子温から厚く信頼される若手女優だ。監督は「(本作は)個性的な魅力、豊かな肉体、そして並外れた演技力を持つ彼女を晴れて主演として迎えられたことで、はじめて作品が成立したと言って過言ではありません。彼女以外の主演はありえませんでした」と断言する。
一方、『自殺サークル』(2002)を観て、園のファンになったことが映画を好きになったきっかけだと語る冨手自身は、「園子温監督映画で主演を演じる」ことが目標で、「演じるからには絶対主演!」と心に決めていたといい、ある時、園のトークショーを見に行き、出待ちをし、「冨手麻妙です! 女優やってます!」と自己紹介したのが監督との出会いだったという。
「数日後、事務所に出演依頼の電話が鳴って『新宿スワン』の出演オファーがあり、そこで初めて園監督に私の芝居を見てもらい、その後続けて園監督の作品に出演させていただきました。毎回、園監督の作品に参加するたび、役を与えてくださってる園監督への感謝と共に、自分ではない主演の役者さんへのジェラシーというか、悔しさみたいなのがすごく生まれていて、次は絶対自分が主演をやるぞと心の中で思っていました。なんだかすごくギラギラしてました(笑)」。
そうしてようやくつかんだ本作。「園さんから『アンチポルノ』の話をされたときは、涙が出るくらいとにかく嬉しかったし、緊張したし、ワクワクしましたね。私の気合いを見せつけてやろう! と現場でもギラギラしてました(笑)」と撮影を振り返り、ヌードについても「抵抗は全くなかったです。むしろ、『よっしゃー! 脱ぐぞー!!』って感じで(笑)」とあっけらかんと語った。
「自分が好きな女優さんはみんなスクリーンの中でヌードになっていて、それがすごくかっこいいし美しかったんですよ。だからもともとヌードに対して良いイメージを持っていました。女優として生きていくには、自分のことを全部ハダカにしないといけないし、そういう意味でも丸裸になってスタートラインに立てた気がします。やっと産まれました(笑)」。
これまで作品に起用した女優が次々とブレイクしている鬼才・園子温が見初めた新たなミューズに期待したい。(編集部・中山雄一朗)