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大女優イザベル・ユペール、日本の仕事にも興味津々!

一番好きなシーンは「カメラの前でオーディションのためにフィルムを撮るシーンです」 - イザベル・ユペール
一番好きなシーンは「カメラの前でオーディションのためにフィルムを撮るシーンです」 - イザベル・ユペール - (C) TomohikoTagawa

 第68回カンヌ国際映画祭特別招待作品として高評価を得た映画『アスファルト』で主演を務めたフランスの名女優イザベル・ユペールが、本作やこれまでの女優人生、日本での仕事への思いについて語った。

【写真】ジュールは『男と女』などの名優ジャン=ルイ・トランティニャンの孫!

 車いすの自称カメラマンと夜勤の看護師、鍵っ子の高校生と落ちぶれた女優、英語が通じない移民の女性とNASAの宇宙飛行士。本作は、そんな6人の孤独な男女の出会いと奇跡をフランス郊外の寂れた団地を舞台に描き出した作品だ。メガホンを取ったのは『歌え! ジャニス★ジョプリンのように』などのサミュエル・ベンシェトリ

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 3組の男女の物語が紡がれる中で、イザベルは全盛期をすぎてしまった女優・ジャンヌにふんした。ベンシェトリ監督の実の息子で、『男と女』などの名優ジャン=ルイ・トランティニャンの孫でもあるジュール・ベンシェトリ演じる高校生・シャルリと一緒にジャンヌの代表作を観るシーンが印象的だが、その映画『腕のない女』として使用されたのは当時ほとんど無名だったイザベルをスターダムへと押し上げた『レースを編む女』だ。

 このシーンについてイザベルは次のように語った。「重要なのは『レースを編む女』はカラーで撮られているのにそれを白黒にして、そうすると印象がかわるということを見せることができました。それからもう一つは白黒の作品を観て若い男の子がびっくりしてるということも見せることができました」。

 完成作を観て「人々が出会うのが困難な時代であって、そしてまた愛し合うのが困難な時代であるというのがよく描かれていると思いました」というイザベル。本作ではそんな時代の中でも人生は偶然の出会いに導かれていくということを改めて感じさせられるが、フランス映画界の至宝である彼女の映画人生で、ターニングポイントとなる出会いがあったのだろうか。「とくに出会った人というのではなく私の映画人生の中で、出会いはたくさんありましたし、そのたびに何かしら豊かになっていくと思います。人生が変わるというのではなくて、人生がそのたびに豊かになっていくのだと思います」。

 そんなイザベルは、「日本で是非仕事をしたいと思います。日本は映画大国ですし、監督としては是枝(裕和)監督とか河瀬直美監督ですね。北野(武)監督もですね」と日本での仕事にも興味津々のよう。全ての出会いに意味を見出し、新たな挑戦を恐れないからこそ、彼女のフィルモグラフィーは常に豊かであり続けるのだろう。(編集部・吉田唯)

映画『アスファルト』は9月3日より全国順次公開

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